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コミュニティマネージャーがいなくても成り立つ、シェアオフィスのコミュニティを大解剖!①

G Innovation Hub Yokohama(以下G)は、空間的にも心理的にも、ゆるやかなつながりを意識した設計をしています。そのためコミュニティマネージャーがいなくても、日常的に入居者同士が交流する仕組みがあり、自然と新たなビジネスが生まれています。その根幹にあるのは、お互いを尊重する思いと信頼です。今回は職業も世代も違う、ラージンガーマルセルさん(以下マルセル)、梨子木凌さん(以下梨子木)、占い師の葵レオラさん(以下葵)の3人に、スタッフ小室真知子が、Gでの過ごし方や入居者同志のつながり、Gへの思いなどについて聞きました。


ランチタイムが楽しいシェアオフィスっていったい何!?

小室:今回は座談会にご参加いただきありがとうございます。日頃から仲の良いお三方に改めてGのコミュニティについて思っていることを聞けたらと思っています。早速ですが、みなさんはどれぐらいの頻度でGに来て、普段どんな使い方をしていますか?

ラージンガーマルセルさん。アドバンテージオーストリア(在日オーストリア大使館商務部)勤務時代に培ったEU諸国とのネットワークを生かし、日本とEUの企業をつなぐ架け橋として事業を展開。

マルセル:最近はリアルな打ち合わせが増えてきたので、少し頻度が下がってきているけど、郵便ボックスの確認もあるので週1ぐらいで来ています。来たときは朝、キッチンで抹茶をたてながら、話せる人が入って来ないかなって。待っているわけじゃないですけど、それを見て「抹茶たてているんですね」って、自然に会話が生まれるのが好きですね。それから気持ちを整えて自分の席で仕事をしたり、TEL屋台の予約を入れていたらビデオ会議をしたり。お昼になると、今日は誰が来ているかなってまたリビングエリアを覗いて。ランチタイムって会話が生まれますしね。でも、Gのリビングはランチタイム以外もわりとワイワイガヤガヤしているかな。

小室:マルセルさんはいつも誰かとランチしていますよね?梨子木さんはどうですか?

梨子木凌さん。メーカーの技術職を経て、フリーランスに。グラフィックデザインや新規事業のプロジェクトマネージャーを得意とする。現在は、個別野球指導塾、パーソナルトレーニングジムの運営にコミット。

梨子木:私は入居して半年ぐらい経ったんですけど、月によって使い方ががらっと変わっていて。昨年11月にパーソナルトレーニングジムをオープンしたんですけど、準備期間中はほぼ毎日Gで打ち合わせや作業をしていました。オープンしてからは日中は店舗に行ったり主に外にいて、夕方以降に戻ってきて、作業をやるみたいな感じ。前はカフェとかで作業していたんですけど、混んでいるし、オンライン会議もできないからとても不便で。ここは24時間使えるのが良くて、結構夜遅くまで仕事しています。今は日中あまりいなくて、ここにいる人たちとの会話が少なくなってきているので、今後はもう少し会話をしたいですね。そこからアイデアをもらったり、最終的には一緒にビジネスをしたりしたいなと思っています。

一同:まだ半年でしたっけって思うくらい、とても馴染んでいる!なんででしょうね(笑)

梨子木:入居当初から来ている頻度が多かったからかな。一緒にお昼ご飯を食べたりして、みんなと会話していたから。

マルセル:そこ大事ですよね。自分も今週1回しかGに行っていないと全然違う感じになるので、週2、3回は来たいんですよ。でも移動時間を考えるとなかなか難しくて。

梨子木:この日はGに行く日で、この日は打ち合わせするとか決められたらもっと効率よくできるかなと思いますね。

小室:Gに来る日を確保してくれているなんて、嬉しいですね。登記のためや荷物置き場にシェアオフィスを借りる場合もあるけれど、それはちょっと寂しいという思いもあって。きちんと交流を楽しんでくれるっていうのはスタッフとして本当にありがたいです。

占い鑑定士の葵レオラさん。 前職は占いにはまったく興味がないIT技術者。 それが、占いの魅力にハマり、 2019年にプロデビュー。鑑定件数は4年で6000件に。

:私は入居して9か月。梨子木さんのちょっと前にやっと念願のGに入居することができたんです。初めて来たのは2019年か20年の頭ぐらいでしたけど、その時は一人用のブースが満室で入れなくて。いつもGのホームページを見て、いつか入りたいなって思っていたんですよ。そうしたら去年、Gに入居している中小企業診断士の安永さんにコンサルをお願いすることになってここに来て、その時に「やっぱりGいいよね、でも空いてないよね…」って言ったら、「空いているよ、私の前のブース」って言われて。当時別のシェアオフィスに入っていたんですけど、そのまま紹介してもらってすぐGに移りました。今は土日も来ていて週5、6日Gにいます(笑)
ここに来て1番面白いと思っているのは、ランチタイムで。実は私、ランチを人と食べるのが嫌いで、会社にいた時は「1人で食べさせて」っていう感じだったんですよ。でも、ここにきたらスタッフの人たちが誘ってくれたり、マルセルさんともランチをしながらよくしゃべって、そこに他の入居者の人も入ってきたりして。本当に今、ランチの時間が一番楽しくて。だからこそ、今日もマルセルさんいないなとか、最近梨子木さんは全然来てないなとか気になるし。毎月の交流会も楽しいですけど、同じメンバーになりがちだから、もっといろいろ交流したいですね。Gのガヤガヤ感を楽しんでいます。
私は占い鑑定をGのリビングエリアでやるときもあるんですけど、クローズした環境じゃなくてもいいって言ってくれるお客さんが結構いらっしゃるのが衝撃でしたし、面白いなって思いましたね。恋愛関係の生々しい相談とかもあるんですけどね…。

それってありなの??スタッフの直感で部屋が決まる?!

マルセル:空間って大事ですよね。建物としての空間もあれば、どういう人がいるかっていう意味の空間も。Gの入居基準って何だろう?自分の場合、何やっているのかとかどんなビジネスなのかとか次々にスタッフに聞かれて「これで大丈夫か?」って緊張しながら答えたけど、基準はフィーリングなんだなってだんだん分かってきた(笑)

小室:そう、ファーストインプレッションは大事かも(笑)。売り上げを考えたら、どんどん部屋を埋めていった方がいいんだけど、私たちはコミュニティを大切にしたいから、面談の時間をしっかりとっているというのはありますね。内覧の時に話をしてみて、入って欲しいと思う人には、この人はこの部屋が合いそうっていうイメージがどんどん浮かびます。だから、空室が数室あっても、1つの部屋しかすすめないこともあって。たしか葵さんにも梨子木さんにも1つ2つしかすすめなかったんじゃないかな。

梨子木:自分は2部屋しかすすめられなかったです。

小室:そうでしょ。他も空いていたのに(笑)

:私、なんで他の部屋をすすめなかったの?って聞いたことあるんですよ。そうしたら「葵さんは他の部屋は合わないから~」って言われて(笑)

マルセル:他の部屋は合わないってどういうこと?

小室:なぜだか、同じ業種が固まったりするんです。ブースの横つながりでIT関係の人が仕事をしている区画があって、ウェブデザイナーの人が入居希望してきた時に、「あ!あの辺でデザイナーと知り合いたいって話をしていたな」ってことを思い出し、この人がここにいたら通り沿いで仕事が1つ完結しそうだなと思って部屋を決めたこともあります。その時フロントとバックエンドのエンジニアがすでにいたので、デザイナーが来た時にハマったっていう感じがあったかな。実際に仕事も生まれています。そういえば、マルセルさんのところは、一時期国際通りでしたね(笑)

マルセル:コロナが落ち着いたのにあんまりグローバル化されていなくてちょっと寂れちゃったんだけど(笑)国際通りをちょっとリバイバルしないといけないね。そこに入ると英語だけ聞こえてくるそういう空間にできたら(笑)。誰かスカウトしてこようかな。

次回に続く



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