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塾での叱咤激励と親の迷走(2)

途中式を書いてくれ

そして、先生から指摘された「思考過程を深く残し続ける重要性」は、長男が算数の途中式を書かない事を主に指していると思う。定期テストの点が悪かった時に、原因が途中式を書かないからだろうと思ったことがあった。その後、先生も直接長男に指導してくださったようなのだが、半年たった今も結局まだ完全には直っていないようなのだ。

この何度言っても直らないというのが長男にはついて回る問題となっている。授業を聞いてすぐ理解して実行できるなら、こういうことも実行してほしいと思ってしまうし、周囲は簡単なことなのだから出来るだろうと思うわけだが、ここが周囲が発狂しようとも実行されないことが多い。長男を育てにくいと感じる理由の一つはこの部分にあると思う。

本当に根気強く繰り返し伝えないと長男の行動には結びつかない。途中式を書くなんて意識すればすぐできそうなのに、長男はそこに意識が自然とは向かないようなのだ。

あるいは、自分がその必要性を感じれば書けるが、感じないために書く必要があると判断できていないのかもしれない。または、テストには採点者がいるわけで、相手の立場に立ったらという視点をもっと養った方が良いのかもしれないと考えたこともある。

原因は長男が自覚した上での甘えや努力不足なのかもしれないが、いつも見極められない。それでも気がつくといつの間にか出来るようになっていることもあるから、時間が経たないと原因も見えないことがある。

算数について先生からは次のように言われている。


塾の先生より

長男はこう言われてもなかなか書かないために、算数のテストだけはどこかでミスをして大崩れする。大崩れする経験も必要な経験で、これを活かしてくれればと先生方も思うわけだが、そこがそう簡単には行かないのだ。痛い目を見たら普通学ぶだろうという所で学ばない。非常に周囲が手を焼くけれど、この過程を辛抱強く待っていれば、時々は驚くような変化が見えてくることもある。

ところで、私が長男に、「どうして書かないの?」と訊いたら、「でも書くことがないんだよ」と言った。「先生が書いていないと言うのだから書いてない物があるんでしょ?」と言っても、私をじっと見て、「でも書くもの無いんだよ。本当だよ。」と言う。まだしばらくはこちらが辛抱して粘り強く働きかけなければいけなさそうだ。

(3)につづく