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宮崎県 有機抹茶 マルイシ製茶園

生産者訪問

-訪問時期

2023年10月4日

-生産者の石川さん

宮崎県西都市にある有機栽培の茶畑に伺いました。
宮崎県では唯一の抹茶生産者である石川さん。

こよなく「茶」を愛す石川さん。
日本茶道業界や世界のお茶のファンに愛される抹茶を作るまでにはとてつも無いほどの苦労があられたそう。
人生のどん底を何度も経験されながらも「茶」を愛し続ける気持ち一つで最高の一杯を作り上げました。
お会いしてお話ししましたがそんな風に全く見えないほどとても気さくな方で、ご自身のが抹茶を作り上げるまでの半生をおもしろかわいくまとめた冊子も作ってしまうほど、面白くお優しい方でした。

石川さんが有機抹茶を作り上げるお話を
漫画にまとめた小冊子

-そもそもお茶はどう作られる?

お茶と言っても様々な種類がありますよね。
・緑茶
・抹茶
・烏龍茶
・紅茶
これらは全て同じ茶葉から作られています。

お茶の仕組み

https://www.ochaocha.com/tips/

日本茶屋 土井園

簡単に説明すると茶葉をどのタイミングで発酵させるか、日光を遮断させるのかしないのかなどの細かな違いでお茶自体の物が変わります。

以前こちらのマルイシ製茶園さんでは「煎茶」を生産していたのですが、その当時需要が増えてきた「抹茶」の生産に切り替えることになりました。
抹茶の産地として有名なのは京都の宇治抹茶。宮崎の抹茶など相手にされなかったそうです。

生産してもなかなか軌道に乗らなかったある日、問屋さんから有機栽培した抹茶を作ってほしいとの依頼がありなくなく生産することに。やっとの思いで完成した有機抹茶は品質も収穫量もとても良く喜んでいた矢先、
新しく導入した製造の機械から有害物質が検出され全ての商品が返品処理されます。
このトラブルが解決するまで工場はストップ。一気に経営難となります。

肥料も仕入れることができない、そのせいでやせてしまった葉には虫がついてしまい葉は病気に。病気になった葉は落ちてしまい。
どん底の日々が続いていたそうです。

そんなある日「土」の大切さに気付き、「土」のスペシャリストに力を借り様々な実験をしながら「土」を研究され土づくりを始めました。
土づくりを始め4年ほど経ちお茶の木はみるみる力強く成長し、いい色の茶葉に変わっていきます。

そんな苦労の末に生まれた有機抹茶は、日本の茶道業界に衝撃を与えるほど素晴らしい抹茶になり、海外のインポーターさんがわざわざこちらの茶畑に訪れ輸入するほど、海を越えこの宮崎の地から世界に羽ばたく商品になった。
とのお話を石川さんは楽しそうに話してくださいました。

-茶畑

広い敷地内にびっしり育てられている茶畑。
丘ひとつ分くらいありました。

茶葉の新芽もその場でかじってみましたが旨味がとても強く印象的でした。
実際に茶葉を収穫する摘採機にも乗せていただき実際に運転する素敵な機会までいただきました。
これで来年の収穫のお手伝いもできそうです(笑)

摘採機

茶畑の真ん中には手作りのツリーハウスも。
伺った時間が夕方だったためこのツリーハウスから眺める茶畑はとても美しかったです。

-抹茶の試飲

生産者の石川さん自らお茶もたてていただき3パターンの抹茶をいただきました。

①有機抹茶ひなた
雑味、えぐみが一切なく、旨味と香りがどストレートに伝わる味で、長時間余韻が残る素敵な味わいのお茶でした。
茶道で茶を3,4回で飲み切る作法がありますが、
飲むごとに味わいが変わるのを楽しめました。
1口目はたててすぐなのできめ細かい泡によって柔らかな口当たりに。
2口目はよりお茶の風味、旨味を感じるように。
3口目は温度帯が下がることによって苦味を感じるように。
このように変化するお茶とその時間を楽しめました。

②少量のお湯で溶いた抹茶
とにかく苦味が強く感じられましたが、どこかカカオ成分を多く含んでいるチョコレートのようなほのかな甘みも感じられました。

③料理用の抹茶をシェイカーで振った抹茶
茶道はちょっと堅苦しいと感じている方でも、シェイカーなどで振ってから抹茶を楽しめるなら気軽に始められるのでは?と感じましたし、私自身このやり方で毎朝飲むようになり朝のルーティンに仲間入りしました。

感想

お茶の文化に触れることが今まで無かったものの今回初めて踏み入れたお茶の世界は想像していた以上に心地の良いもので、すぐに興味を持ってしまうほど入りやすい世界でした。

石川さんの入れてくださった抹茶を飲んだ後、疲れが吹っ飛んで体が軽くなるような気がしました。お茶には疲労回復の効果があるとは言いますが、石川さんのお茶は特別なのかもしれません。

お土産に抹茶と、石臼で弾く前の抹茶の原料「てん茶」もいただきました。
この次の日のイベントに石川さんがお越しになるとのことで、活用させていただきました。
料理用の抹茶は太白胡麻油と混ぜ「抹茶オイル」としてサラダのドレッシングに。てん茶は同じく宮崎県産のサクラマスのタルタルを作るにあたって、下処理の段階とタルタルにも入れました。

個人的にお茶の世界にもっともっと深く入り込んでみたいと思えるような貴重な体験をさせていただきました。
案内してくださった石川さんありがとうございました。

商品紹介

会社概要

・企業名:マルイシ製茶園
・代表者名:石川タケシ
・住所:〒881-0037 宮崎県西都市大字茶臼原513
・電話番号:0983-42-0765
・Instagram:@maruishi.seicha


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