たつ 小学校教師

小学校教員 3児の父 自分の思いを言語化して発信

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最近の記事

公開授業を終えて

 先週公開授業を行いました。終えてしばらく経っても自分が授業をした意味を見出せずにいます。やる前の目的は、スタンダードと呼ばれる正解の方向性から抜け出して、新たな視点を提示することでした。私自身がお決まりの学習スタイルに疑問を感じ始めてから何年かが経ち、様々な指導方法があることを学んできました。その中から自分がいいなと思える指導方法や技術を取捨選択しながら、この何年かを過ごしています。  道徳においても、導入前段後段終末といった流れに乗せていくこともしますが、それがすべてにな

    • 公開授業の45分で分かること

       今週、校内での研究授業を行います。一担任であれば、去年もしたし今年は…と毎年のように授業をみなさんに見ていただける機会はもらいにくいでしょう。研究主任が授業を公開することを求める指導主事の方もおられて、研究主任をさせていただくようになってから、自分から授業をしたいと言わなくてもさせてもらえる状況をありがたく思います。  授業づくりをしながら、参観として見ていただく時間は45分です。その時間を子ども達とつくりながら、参観される先生方に、授業づくりや支援方法などの提案、校内研

      • 日本人学校という選択肢

         日本人学校という選択肢があることを明確に認識したのは、今から8年くらい前のことでした。私と一緒に新任校に異動してきた先生の中に、日本人学校から来ましたという先生がいて、初めは、自分とは違う選択をしてきた人であり、自分とは違う考え方なのだろうと感じてしまっていました。でもその先生の日本人学校での話を聞くたびに、その認識が変わり、自分も行ってみたいと少しずつ考えるようになっていきました。  でもその年にすぐに受けるような余裕はなく、その思いを温めながら過ごしていて、結局その2

        • 子どもの目を見て話す

           子どもの目を見て話す。ただそれだけのことなのですが、私はどれだけできているのでしょうか。20代のころはそこに問題意識もなく、授業中も何かトラブルがあった時の指導も子ども達の目を何となく見ていました。  私は人の目を見て話すことに恥ずかしさを感じる人もいます。話すときは努めて目を合わせるようにしますが、じっと見てくる人とは外すことが多くなると感じます。反対に、相手があまり目を見て話さなかったり、こっちに向けているようで違う方向に目線を飛ばす人には、逆に目をじっと見て話し て

        公開授業を終えて

          その学校の行きたい方向に

           新しい学校に勤務しても、しばらくすると、その学校を構成する子どもや教職員、管理職や職員の方々のこともだんだん分かってきて、その学校の実情というか上手くいっているところや上手くいっていないところが見えてきます。校内研究の担当になったら、その上手くいっていないところを可能な限り整えながら、目指す方向性を決めていくことになります。何度か担当をすることが続いていくと、この方向性を決めていくところに難しさを感じますが、そのバランスをとることがだんだんできるようになってきたのではないか

          その学校の行きたい方向に

          学年通信+学級通信

           今年度は学年主任として働いています。学年主任の仕事は、何度か受けていますが、どの校務分掌よりも重さを感じます。私は単級で担任をスタートし、初めて組んだ学年主任は何かを言われて苦しんだことはないですが、何も教えてもらえなかったという感覚があります。私が担任をしていて苦しい時に助けてもらえなかったと感じたこともあります。そうやっていろいろな学年主任の先生と出会う中で、こうありたいという理想像のようなものが出来上がってきました。一番大きな責任はその学年の学級を、言葉はよくないけど

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          続けることで初めて…

           昨年の夏からnoteの投稿を始めて、しばらくが経ちました。始めた当初は3カ月は続けようと思って書いていましたが、3カ月を超えてからは、月曜日のルーティンとして位置付けて、書くことが当たり前になるようにと継続をしました。  他の方の投稿を見ることも多くはありませんが、時々読ませていただく発信はよく考えられていて、どれも輝いていて、さらに週に何度も投稿されている方を見ると、自分との差にすごいなあと素直に尊敬します。私は私のペースで週に1回、拙い文章ですが、自分のリズムで書くこと

          続けることで初めて…

          剣道と教師

           剣道を子どもの頃からやってきて、学生の間は続けていました。この休みの間に高校の友人から誘われて地元の剣道の試合に参加してきました。個人戦ではなく団体戦なので、自分の動きがチームの結果につながることに緊張していました。大人になると緊張をする機会も減ってきますが、たまにはこんなふうに緊張するのもいいと思いました。  剣道で聞いてきた言葉が、教員をしていても聞かれるときがあります。守破離や遠山の目付、後の先、しのぎを削るなんかもそうかもしれません。日々稽古をする感覚は仕事でも必要

          頼まれる=試される

           学校の教員というのは、自分からなりたいと考えてなる仕事であり、仕事をもらっているため、自分の方が頼んでいる状況である。別に誰かに先生になるように頼まれたわけでもないし、自分がしたくてしているようなものである。  私がこの仕事をやり始めた頃、担任をもたずに学校に関わる時間があった。その前には、働いていない時期も、働き始めてからも、採用されない期間があった。担任の仕事がない時のしんどさや不甲斐なさを感じていたので、担任の仕事ができるだけで喜びを感じられる部分もある。  そうやっ

          頼まれる=試される

          校内研究のイニシャルコスト

           今年度の校内研究がスタートしました。提案が4月の1週目に設定されていたので、準備をすぐにする必要がありました。ただ昨年度との違いは、1年間勤務をしてきて、教職員の方々の雰囲気や動きもある程度分かっていること、私のことも、どんなことを大切にしようとしていて、どんな考えをしているか、研修の中で伝えさせてもらってきたので、ご理解いただけているところもあると思います。そういった土台がある中での提案でしたので、昨年は叶わなかった、学年で選択した教科で1授業以上公開を計画することができ

          校内研究のイニシャルコスト

          子どもが悪いのか、環境が悪いのか

           子どもの問題行動とされること、例えば廊下を走る、学校のものを壊す、移動中に持っているボールを投げるなどは、子どもが悪いとされる行動であり、そのことについて頭を悩ませることもある。それが自分の受けもつ学級の子ともなると、自分の指導不足や至らなさとも捉えられる。ただ、最初にも書いたように、環境によって引き起こされることにも気を付けておく必要がある。  よくある話だが、お店で机の上に財布を置きっぱなしにしてトイレに行って、帰ってきたら隣の人に盗られてしまっていたとする。その時、も

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          妻の復帰と働き方改革

           今年度より妻が教員として復帰しました。育休中は朝から子ども達の用意をしてくれて、帰ったらご飯の用意もしてくれていて、子ども達に大きな不便を感じさせることも恐らくなく、楽しく過ごせていました。できればこんな生活がずっと続けばと思う気持ちもありますが、妻の生き方も応援したいし、これからの始まる生活を、二人で働き二人で家事をして自分と我が子と家族とみんなで幸せになっていけるようと考えています。  家事の時間はもちろん、自分達が安定した生活をするために必要な時間です。でも、できれば

          妻の復帰と働き方改革

          よりよい教室:職員室にするために

           よりよい教室づくりを実現していくためには、関わる教員が健康的で前向きに仕事に取り組もうとすることが必要です。マズローの欲求5段階節で言うなら、下から4つ目の承認欲求が満たされることで、自己実現、自分が子どもにとってよいと考える指導を継続していくことができるのです。しかし、今までの職員室を思い返してみても、承認されていると感じているかは本人にしか分かりませんが、私も含めて、いつでも承認されていると感じられる人の方が少ないとも思います。心ない言葉に傷付けられたり、反対に傷付けて

          よりよい教室:職員室にするために

          どれだけゴールをイメージできるか

           1年間が終わろうとしている今、クラスの子達を見ていて、自分が4月に思い描いた3月の姿に近づいていると感じるところもある。1つは思いやりのある自治的集団、もう一つは自分の思いを表現できるクラスと目標を設定した。優しく、声をかけたらすぐに動き出せる、話を聞ける、自分達で考えて動くことも少しずつできるようになってきている。学級会や授業の中での話し合いでの発言も増えた。話しにくい子も書くことで表現できる。振り返ってみて、初めにイメージした方向には進んできていて、こちらの期待以上に頑

          どれだけゴールをイメージできるか

          校内研究を綴じる意味

           今年度の校内研究の1年の足跡を1冊の冊子にして綴じることは、人によっては選ばない選択肢だと思います。研究主任を経験された方が、「紙で綴じる意味がわからん。意味ないし誰も読まないし。」と話されていたのを聞いたこともあります。研究発表を行う場合は、参加者に配るように綴じることもあると思いますが、先日参加した研究発表会では、指導案も研究冊子もすべてQRコードで読み取る形にしていて、令和において必ずしもしないといけないわけではないようです。それを知っていてもなお、原本を用意し、、ペ

          校内研究を綴じる意味

          卒業式の練習は何時間?

           卒業までのカウントダウンを穏やかにできているのは初めてかもしれません。私にとっての6年生担任はよい思い出ばかりとは言えません。子どもはもちろんかわいい存在ですが、常にかわいいかというと、そうではない表情を出すこともあります。子どもらしくかわいい表情というのは、自然発生的にできるものではなく、そういう表情ができる環境にあるからです。どの子も、環境や関わる人によって、人格的に心配になるような行動や人を傷つける姿を出してしまうことがあります。目の前の子がかわいいと思えるのならそう

          卒業式の練習は何時間?