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どれだけゴールをイメージできるか

 1年間が終わろうとしている今、クラスの子達を見ていて、自分が4月に思い描いた3月の姿に近づいていると感じるところもある。1つは思いやりのある自治的集団、もう一つは自分の思いを表現できるクラスと目標を設定した。優しく、声をかけたらすぐに動き出せる、話を聞ける、自分達で考えて動くことも少しずつできるようになってきている。学級会や授業の中での話し合いでの発言も増えた。話しにくい子も書くことで表現できる。振り返ってみて、初めにイメージした方向には進んできていて、こちらの期待以上に頑張ってくれている子もいる。

 6年前や8年前に6年生を担任した昔の自分と比べて、違うのはこのゴールをイメージできるかどうかも関わっていると思う。自分の性格や考え方、どんな教師でありたいかというところと、どんな指導をしていきたいかというところがはっきりとしてきて、それに伴ってゴールの方向や距離感も掴めてきている。そのゴールをイメージできるかどうかが、3月に振り返った時に、子ども達の姿として出てくるのだと思う。自分がイメージできたこと以上の姿はもちろん実現できないし、20代にはその考えすらもなく、出会った子ども達と授業で勉強するくらいにしか思えていなかった。いや、その当時もこんなクラスにしたいとは考えていたが、実際の絵としてイメージしきれていなかったと感じる。
 今は、そのゴールに向かう方法を、新しいものを取り入れたり繰り返し指導を続けたりして、磨いている段階である。その指導の効果や切れ味を磨いていくことで、よりイメージに近づけるようにしていきたい。

 もうすぐ今のクラスのこともお別れである。1年楽しく過ごせたこと以上に、「6年」のイメージをよいものにしてくれた彼らに出会えて本当に良かったと思っている。金曜日の卒業式の別れがすてきなものになるようにしたい。

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