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詩「我が子の傷」

我が子が傷ついて泣いている

痛い 痛い

尋常じゃなく痛い

なんとかしてあげたい

助けてあげたい

だから

「大丈夫?」「あーする?」「こーする?」

心配の声が止まらない


いやいや 待て待て

傷ついたのはこの子であって

わたしじゃない

ならこの痛みは何?

これはきっと過去の痛み

過去の痛みを思い出しただけ

愛する我が子の泣き顔が

過去の痛みをさらにえぐる

向き合うべきは 過去の自分

心配の声が必要なのは 過去の自分


わたしに人の傷は治せない

もちろん我が子であっても

できることなんてたかが知れてる

早く治るようサポートし

早く治るよう祈ることくらい

だから

「痛いね」「辛いね」「苦しいよね」

「それでも大丈夫」「大丈夫だからね」

そう言って 寄り添ってあげることにした

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