スキンケアに有効な成分8選
スキンケアに役立つ代表的な成分とその効果8選を紹介します。
1. アゼライン酸
アゼライン酸は、小麦やライ麦、大麦などの穀物に含まれる天然由来の成分です。
この成分は、炎症やメラニンの産生、皮脂の分泌を抑えたり、毛穴のつまりを改善する効果があります。
海外ではニキビ治療薬としても使われており、最近日本でも注目を浴びている成分です。
アゼライン酸は肌への刺激が少なく、安全性が高いため、さまざまな肌トラブルに対して有効です。
特にニキビや色素沈着、赤ら顔(酒さ)の治療に用いられています。
2. レチノール
レチノールは、ビタミンAの一種で、肌の再生を促進する成分です。
効果① ハリやシワにアプローチ
レチノールは、肌の真皮にあるコラーゲンやエラスチンなどの成分の生成をアップさせ、肌のシワやたるみに効果があります。
効果② ターンオーバーを促進しシミを予防
レチノールは細胞を活性化させて新陳代謝を促進し、肌のターンオーバーを正常化させます。これにより、肌荒れやシミ予防につながります。
3. ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、ビタミンB群の一種で、美白やシワ改善、肌荒れ防止などの美容効果がある注目の成分です。
♦︎ナイアシンアミドとは
ナイアシンアミドは、ビタミンB3とも呼ばれ、水に溶けやすい性質を持つ成分です。
化粧水や美容液など、さまざまなタイプの化粧品に配合されています。
食物からも摂取でき、皮膚や粘膜を健康に保ち、血行促進作用などの健康効果が期待できます。
効果① 美白・シミ予防
メラニンの生成を抑え、シミを防ぐ効果があります。透明感のある肌に導きます。
ビタミンC誘導体と似た抗酸化作用を持っています。
効果② シワ改善
コラーゲンの生成を促進し、シワの改善に効果を発揮します。
日本の厚生労働省にも承認されています。
効果③ ニキビ予防
炎症を抑える働きがあり、ニキビ予防にも効果的です。
効果④ 保湿
セラミドの合成を促進し、バリア機能をサポートします。肌荒れや乾燥を防ぎます。
♦︎敏感肌にも使える
ナイアシンアミドは肌のバリア機能をサポートするため、敏感肌にも適しています。
オイリー肌や乾燥肌など、どのような肌質でも安心して使用できます。
4. グリコール酸
グリコール酸は、フルーツ酸の一種で、肌の新陳代謝を活性化する働きやピーリング効果を持つ成分です。
♦︎グリコール酸とは
グリコール酸は、サトウキビやパイナップルなどに多く含まれている天然由来成分で、正式名称は「α-ヒドロキシ酸」と言います。
市販のスキンケア商品でよく見かける「AHA」は、このグリコール酸の略称で、ピーリング化粧品や洗顔料などに広く使用されています。
効果① 肌の新陳代謝を活性化
ヒトの肌は正常であれば約28日のサイクルで新しく生まれ変わっています。
グリコール酸はこの新陳代謝を活性化する働きがあります。
効果②ピーリング効果
皮膚の一番外側にある角質の細胞に働きかけ、細胞同士の結合を弱めます。
これによって、角質層をばらばらにして角質を剥がします。
くすみやざらつきの改善、透明感のアップを目指すことができます。
効果③ ニキビ治療にも有効なピーリング
古い角質が溜まると毛穴の出口を塞ぎ、ニキビの原因となります。
グリコール酸を活用し角質を取り除くことで皮脂の分泌が正常になり、ニキビを予防できます。
また、ニキビ跡にも効果が期待できます。
5. グリチルリチン酸
グリチルリチン酸は、主に生薬である「甘草」などに含まれる成分です。
甘草は中国で多く栽培されている植物で、漢方にも使用されています。
この成分は、肝臓の働きを改善したり皮膚の炎症を抑える効果があります。
グリチルリチン酸は、抗炎症作用や免疫調節作用、肝細胞増殖作用などがあるとされています。
6. ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体は、ビタミンCの誘導体化合物で、肌の抗酸化や美白、シミ改善、ニキビ予防などに効果があるとされる成分です。
♦︎ビタミンC誘導体の特徴
ビタミンCは、メラニンの生成を抑制する美白効果や、コラーゲン産生の促進によるたるみ予防、抗酸化作用による毛穴ケアなど、肌にとって有益な働きをする成分です。
しかし、ビタミンCは安定性が悪く、光や熱などによって構造が壊れたり、肌に浸透しにくかったりするため、化粧品に配合するのが難しい成分でした。
ビタミンC誘導体は、ビタミンCの弱点を改善した成分で、成分としての安定性や、美容成分として効果を発揮する持続性が改善されています。
特に肌(角層まで)への浸透が良いのも特徴です。
効果① 水溶性ビタミンC誘導体
水に溶けやすい性質で、化粧水や美容液によく配合されます。
即効性が高く、肌の浅いところで効かせたいニキビケアや美白ケアにおすすめです。
敏感肌や乾燥肌の人は注意が必要です。
効果② 脂溶性ビタミンC誘導体
油に溶けやすい性質で、クリームや乳液に配合されることが多いです。
ゆっくりと肌の奥(角層)にまで浸透し、長く肌に作用するのが特徴です。
潜在シミのケアやたるみケアに効果が期待できます。
特に敏感肌や乾燥肌の人、肌のエイジングが気になる人におすすめです。
効果③ 両親媒性ビタミンC誘導体
水溶性と脂溶性の両方の特徴を持ち、「最強のビタミンC誘導体」とも言われます。
角層の浅いところから深いところまで、広くその効果を発揮するとされています。
化粧水や美容液に幅広く使われますが、安定性が低いため扱いが難しく、価格が高いという特徴もあります。
7. トラネキサム酸
トラネキサム酸は、美白ケアにおいて注目されている成分です。
効果① シミ・肝斑の抑制効果
トラネキサム酸は、シミや肝斑(くすみ)の原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあります。
メラニンは肌の色素を作り出すもので、シミやくすみの元となります。
トラネキサム酸はメラノサイト(メラニンを生成する細胞)の活性を抑え、シミ予防に効果的です。
効果② 抗炎症効果
トラネキサム酸は肌荒れ防止にも配合され、抗炎症効果があります。
肌の炎症を抑え、ニキビや赤みを軽減する効果が期待されています。
効果③ 血管性のシミ改善効果
トラネキサム酸は肌の血管を強化し、血管性のシミやくすみを改善する効果もあります。
8. セラミド
セラミドは、肌に水分を蓄える保湿成分として広く知られています。
ただ、保湿する働きだけでなく、バリア機能を高め、ターンオーバーのサイクルを整える働きも期待できる成分です。
効果① 保湿
セラミドは水分と油分を溜め込む力があり、肌の外に水分を逃さないようにします。
効果② 角質肥厚を防ぐ
乾燥肌の人に起こりやすい角質肥厚を防ぎ、ニキビを予防します。
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