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学校に、行きづらい、行けなくなった、辞めてしまった君たちへ 9

 恋愛、イジメ、上下関係、親子関係、個性などの不登校の直接的、間接的原因や遠因についての面談 

( 当ホームスクールでは、生徒本人から直接、それらを聞き出そうとしたり、それに伴う犯人探しや制度批判は、しません。
 なぜなら、本人の成長する原動力には、何ら寄与しないか、悩みを更に複雑化するからです。又、それらを直接の原動力にすると 彼らにとって本当に善いものは、生まれないと考えます。)
 かと言って、つらい経験をし、直接、解消している訳ではありませんから、保護者様から観た原因や経過はお聞きします。主に 彼らにとっての、
禁句を知っておくためです。
 ホームスクール生になって、しばらくすると本人から、話してくれるので、そこからの面談は、とても繊細で気の抜けない時間です。百人百様ですが、この時の面談の主眼は 今、ここ、ここから、明日、将来、夢、希望、目標、成長、自尊、自愛、といった単語を多用して 彼らに寄り添い、応援する事に終始します。

ー先生、なんで学校での暴力は罰せられないのですか?   
 脅されて、お小遣い取るのは恐喝ですよね? 

(私)私個人の考えや  多くの国で、学校内の出来事(犯罪事件)も、警察の介入案件になってきてるね。必要な措置のように思うよ。最新の文部科学省も、学校側の判断の上で、警察に連絡する事が、決まったそうだよ。でも、あくまで学校側の判断の上でという条件付きだね。でも、制度としては、必要で 前進では無いかな。

ー僕は、お金を何度も取られたし、断ったら殴られて、今も左耳の鼓膜が破れて良く聞こえません。それで学校にも行けなくなったのに、、、、

(私)ひどい話だね。しかし、義務教育学校では、一般的に言う加害者も被害者も無く、両者に指導すべき案件だったんだ。このホームスクールも、理由、原因は異なるけど、教室弱者だった人が数多く通い、自分を見つめ、
自分の大学を見つけて巣立って行ったんだ。

ー僕を殴ったり、お金を取った人は学校に行き続けて、僕は あれ以上殴られたり、カツアゲされたくなくて、行けなくて、ここに来るまで2年以上、苦しい思いをし、今でも、どう考えても おかしいし、学校も担任の先生や
あの同級生たちも許せないです。

(私)確かにそうだ。理不尽だ。可哀想だとも思う。
 しかし、今、大切な事は君の将来、未来、人生の為に、何をどのように、どれだけやり続けるか?だよね。
 ここはその為だったら、ガチガチの進学校に通うより、時間の使い方も勉強内容も速度も君にとって最適に合わせられるし、平均して中学5教科3年間分の学習は1年半位で指導できるけど、君は1年くらいで進学校に合格したよね。行くことは無かったけど。
 大学は、是非、実際に行くべきだ。これからも進学準備しながら、余った時間は音楽でもプログラミングでも、読書、スポーツ、何でもやってみて、更に経験、体験も楽しもうよ。
 災い転じて福となす、って言葉知ってるだろ。

ーアイツらが、許せません。気分がいつまで経っても悪いし、公平では無いですよね。

(私)君にとって大事なのは、(そして、少なくとも君の両親、私達にとっても 最も大事なのは、)間違いなく 今と今後の君の豊かで 、楽しく、活気に溢れた人生とその為の準備だね。その中で生まれた沢山の興味や関心を持って、大学には 実際にいって経験して欲しいんだ。
 大学は、閉鎖的で過密な同級生との関係や教室運営も無いから 制約も少なく、ある程度、同じ分野の興味や志向を持つ人達が集まっていて、人間関係も楽だ。 他学部にはそれぞれキャラの立った人達がいて、自由に、スマートな、楽しい人間関係も作れるしね 。

ーアイツ等を罰したり、学校で 僕に対する対応や保護が適切では無かったという考えがやっぱり忘れられません。

(私)今の所、君の感情や記憶は、当然だと思うよ。でも10年後も同じなら寂しい話だよね。
 更に、個人的に復讐するなら、今度は君が犯罪者だね? 
 制度や団体、組織は、もちろん、良い方向に変わって行くべきだし、ユックリだけど、そうなりつつはあるんだ。
 繰り返すけど、今、一番大切な事は、自分を自分で正直に観察して(内観して)少しでも自分が自分を尊重できる、褒めれる(自尊)事だと思うよ
 直接的に復讐しても、制度や組織を単に批判しても、ツマラナイし、有意義な事には絶対にならない。
 そういう考えや感情を持つだけでも、自尊出来ないだろ? 

ー それでは、我慢するしか無いんですか? 

(私)今後、そのような状況に陥いらないように上手に避けたり、ソレを事前に避けるのには役立つし、その意味では忘れてはいけない。
 あの時の君の年齢を考えると 同情以上のものを感じる。御両親の対応が適切ではなかったとも思わないよ。

ー損しただけのように、思います。

(私)その事件を今後の、君の人生に役立つ教訓にしようよ。恨んでも、批判しても、仮に暴発しても自分を自分で褒めれるかい? 尊敬できるかい?
 君にとって早過ぎた遭遇、過去だと思うけどね。成人して社会人になれば、遅かれ早かれ、似たような経験をするだろう。それまでに自己をシッカリさせて、スマートに対応する。君子は危うきに近寄らず。の術を身に着けよう。

ーまだ本当に納得したとは言えませんが、よく考えます。又、この話の続きしていいですか?

(私)もちろん。いつでも、何でも話し合う事は大歓迎。
 過去の事実は変えられないけど、
 そこから学ぶことは自由に変えられるよ。君次第でね。

 一般的に言われるイジメ問題は、とても簡潔に語られるものでは無いと考えます。又、学校、自治体、保護者、本人それぞれの立場、主張、方針もあり、この問題を極めて複雑にしています。
 私達は 本人の現在、未来に焦点を当て、彼らの持つ、まだ開花していない才能、個性などを見出す努力を応援する事に寄り添いたいと思っています。

小田原進学ホームスクール
鍋田大蔵
興味や質問、相談が有れば、是非、ホームページからどうぞ。無料です。


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