学校に、行きづらい、行けなくなった、辞めてしまった君たちへ　13

悩み方入門

　君達１人１人にとって、将来性のある、生涯を通じて役に立つ、苦しくも、必ず、後で自分で自分を褒めることができる悩み方、もがき方を考えていきましょう。
　何でも良いので、具体的に、実際に行動して、正面突破の方法を探しましょう。というのが今回の主題です。

　近年は、学力、精神年齢、運動能力、知能などが、著しく早く成長し、飛び級制度、海外留学、中退してプロになる人達のストーリーを知ることが増えてきましたね。でも、そういう人達は、ほとんどの場合、親、プロの指導者、本で出逢った偉人など、個人指導的環境下で、しかも相性が良かった場合に限られます。全人口の数パーセントでしょうか。
　ほとんどの生徒たちは高校の後半から大学や大学院、社会に出てから、個々の人生の歩き方が決まっていくのではないでしょうか。
　また、前者も後者も、ソレなりの悩み、苦悩、ストレスを抱えながら、とりあえず、前には進もうとしています。
　しかし、嫌いで仕方無くやっていた勉強も、君達のように、学校を離れていると急に不安になったり、出来ないと思い込んだりします。しかし　いつも言うように勉強自体はどんな状況下でも、大切です。

　不登校や高校中退の場合、先ず、なぜ、こんな事になったのか? （学校に行けなくなった）、親はなぜ、（勉強、進学、将来など）急に言い出すのか、これからどうしようか、私はどうしたら良いのか、、、、。行かなくなって始めて突きつけられる現実と分からない答え、解決策、対抗策を模索して、真剣に悩み始めると思います。
　更に言えば、一度に突きつけられる多くの悩みが次の悩みを生み、やがて八方塞がりになりやすいという、悩み方です。
　コレは一見、ごく当たり前の事に思うでしょうが、良い結果を生むことは有りません。
　もちろん今、君達の心の中に有る巨大で、様々な悩みを否定するのでは有りません。
　悩む事は、君を君なりに成長させるよい機会です。しかし、悩む方向だけ、変えましょう。
　単に悩んでは、イケません。
　何かを真剣に、頑張りながら、目の前の自分の課題をこなして行くのです。そうすると悩まなくても、あなたにとって一番良い答えが自然に出てきます。直接、今の悩みに答えを出そうとするのは早計で、後悔を生みます。

ホームスクールの風景

　ー先生、将来の事が気になるので、勉強しても頭に入らないし、意味がない様に思います。
（私）何か、将来やりたい事や、君にとっての理想の将来が有るの?
　是非、聞かせて欲しい。分野だけでも良いよ。一緒に考えて見よう。
　ー特に有りませんが、公務員が良いかなあ。安定してるし、楽そうだし。
（私）君は人の役に立つ仕事が好きなの? 　今までに、ボランティアとかよくしてたの? 
 ーいいえ、した事は無いかも。
（私）市民、県民、国民の役に立つ仕事が公務員の仕事だから、全ての分野に公務員の仕事が有るよね。
　国民、全ての職業、生活に関わる事だから、専門性が必要だよ。ほぼ全ての分野に様々なサービスを提供するのが公務員の仕事だからね。どんな公務員になりたいの? 
　ーどんなものがありますか?
 （私）学校の先生も、市役所、保健所、消防署、警察、税務署、又、それぞれ、市町村、県、国などに分かれていて、一口に言えないよ。調べてみたら?  
　ーよくわかりません。公務員は難しいですかね。
（私）話が飛躍するように思うかもしれないが、君は今、勉強してて、何が一番好きなの?　その延長上に有る公務員が良いのでは?
　ーそんなの有りません。勉強は苦痛なだけです。
（私）まだ、始めて間もないから、そうだろうね。でも、これならギリギリ我慢強く、出来るかも、という科目は有る?
　ー英会話は、今までの学校の授業と違ってやりやすいし、英語もよく解る気がします。
（私）じゃ、しばらく、ソレに集中しよう。絶対に将来、話せるように教えるし、そのまま大学受験も通用するように教えるよ。（実はこのやり方は全ホームスクール生徒たち共通ですが。）
　とりあえず、遠い先の将来の事で不安がったり、悩むよりも、いかに早く、楽しく、集中して、短期間でペラペラになるか、で悩む!?方がカッコいいぞ。
　そういう悩みなら、いくらでも解決策、方策、やり方は教えれるし、君自身もいろいろ工夫出来るよね。

　ー今の僕の悩みはどうなりますか？
（私）ハッキリ言って、消えない。過去を変える事も出来ない。でもこのホームスクールで頑張ってみると決めたことで、創る未来も有るよね。
　心の中に大きく占める途方もない悩みの時間を小さくして、実際に行動、挑戦をしてると、必ず君だけの目標、したい事、出来る様になりたいもの、将来像、希望が　ガッツリわかってくると思うよ。ソレが本当の君の夢だ。
　寝っ転がって、何もせず、悩んでます、とか言って　どうしようかなあ、
とぼんやり考えてると　君の本来の将来像は、出てこない。
　嫌な言い方かも、しれないが、そういうのは、マボロシ、幻想、白昼夢だろうね。
　今は、多少、辛いかもしれないけど君が英語ペラペラになるって、必死に、耐えて、頑張ってる時にふとコレは良いんじゃない? と思う事が必ず、何個も出てくる。その中に、君のピッタリの後悔のない将来像が待っているんだ。
　悩むのではなく、掘り出す感覚だろうね。
　ーそれなら頑張れそうです。
（私）一時的に、他教科の時間を減らして、ガッツリやろう。任せとけ。
　でも、読書の時間や地図描きはキッチリ守ろう。国語力の無いやつは英語も伸びない。地図は日本が済んだら、アメリカやイギリス、ヨーロッパに進もう。
　ー良いですね。机に戻ります。

　彼は、半年後、英語の模試の結果が予想外に良かったので、とても良い意味で調子に乗り、朝起き、マラソン、社会科目、読書、古典、漢文も全力で始めました。
　偏差値で言うと３０台から７０を越え、早稲田大に合格、途中で２年間留学し、英検１級合格、 IELTS、TOEFL 共に９０％をラクに超えました。
　私も彼自身も、当時の学校、家庭、人間関係など、悲しく、辛い現実を覚えていますが、意地悪く聞くと、この面談があったから、良い悩み方が解りました、と言ってくれます。

　答えがすぐ出ない悩みに、ハマってはイケません。
　彼には、自分に負けるな、逃げるな、決めた事（英語学習）を意地でも続けよう！と励まし続けました。悩みから逃げたのでは無く、結果的に、悩む必要のない強い自立心、平常心、集中力、思考力、忍耐力などが身に付いたのです。
　今日、今から、何か始めましょう。このシリーズの前半にも、いろいろ書いてます。

小田原進学ホームスクール
スクール長　鍋田大蔵

小田原進学ホームスクール

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