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医師としてのこれから先のビジョンを考える

こんばんは。精神科女医のyumeです。
しばらく書きたいテーマが浮かばなかったので、前回の投稿からだいぶ空いてしまいました。

今回は、”医師としてのこれから先のビジョンを考える”というテーマで書いていきたいと思います。

生涯をかけて極めたい分野があった

私はもともと精神科のなかでやりたい分野があり、それを達成するために長い年月をかけてもキャリアを積んでいきたいと思っていました。

しかし、いざその分野に触れてみると、想像以上に大変だということを痛感したのです。
医療として大変なだけなら、まだ頑張れたと思います。というか頑張っていました。体も心もボロボロだったけど、患者さんが良くなるにはどうしたらいいか、毎日夜遅くまで残って必死で考え、試行錯誤していました。

一番しんどかったのは、新米の自分を周りが助けてくれないことでした。
上司は味方になってくれるどころか、ストレスの原因になっていました。今思えば、証拠を残さないような賢いパワハラだったのだと思います。

それでも一部の先生に相談しながら、なんとか頑張っていました。正直やりがいはありました。少しずつですが患者さんが良くなる場面を見て、感動したり自己効力感を持てた時もありました。だからこそギリギリまで頑張れたんだと思います。

しかしある日、涙とともに「死にたい」という言葉が口をついて出ました。この時はじめて、このままでは本当に自分のメンタルが持たない、と気づきました。


自分のこの先の人生について考えた


本当に、この仕事に人生をささげていいのか。
もう一度、これから先の人生について考えました。
この仕事をこの分野も続けていくということは、この組織に身をささげる、即ちいろんな自由を奪われるということです。

結婚や妊娠出産はどうなるのか。当時の私のメンタルはボロボロで、休日は出かける気力もなく、泣いてばかりでした。こんな状態で安定した結婚生活が送れるとは思えませんでした。
それにストレスも常に感じており、いつも体調不良で、生理不順もありました。これでは妊娠なんてなかなかできないし、妊娠中の仕事の不安も強く、周りの働き方を見ていると育休も十分にとれる保証はないと感じていました。

そして奨学金問題もありました。私が極めたい分野はマイナーであったため、義務履行ができる病院でその分野をやることはほぼ不可能でした。そのため一般精神医学を学ぶ必要もあったのですが、現状で並行してやっていくほどの器量は私にはないと判断しました。
そしてこの時のメンタルでは、義務履行を確実にやりきる自信が全く持てませんでした。

最終的に、義務を果たすことと普通の幸せを選んだけれど

自分がやりたいことはその分野を極めること、そして家庭をもつこと、そしてやらなければいけないことは、奨学金の義務履行を果たすことでした。

これら全てを達成することはできない。
考えた結果、私は義務履行と家庭を持つことを優先しました。

こうしてやりたかった分野を諦めたことで、義務履行をしながら、安定した結婚生活を送ることができるようになりました。

ですが、やはり物足りなさは感じています。
正直安定はしていますが単調な日々で、やりたいことをやれないもどかしさはあります。
でも自分にはやりたいことを平行してできる能力がないこと自覚しています。だから悔しいですが現状を受け入れるしかないと思っています。


これから先のビジョンを考える

正直ここから十数年は、このもどかしさを抱えながら生きていくと思います。
子どもが生まれたら、育児に十分な時間をかけたい。
だからやりたい分野はしばらくはやることはないと思うし、今の働き方をベースに少し時短制度も使いながらやっていきたい。
もどかしいけど、自分のなかの優先順位ははっきりしています。

そして子育てが終わったら、違う働き方もしてみたい。
20年以上先のことだから、その時なにがやりたいのかはわからない。
やりたかった分野をまだやりたいと思うのか、それとも違う分野を極めたいと思うのか。そもそも精神科医って病院以外で働くってできないのか。

何か可能性があるかもしれない。それをこれからの人生で模索していきたい。

すべきことを終えたその時は、やりがいを感じれる仕事ができるようになっていたらいいなと思う。


ということで、今回は”医師としてのこれから先のビジョンを考える”というテーマで書いてみました。

最後まで読んでくれてありがとうございました。
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ではまた(^^♪

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