記事一覧

「笑わない数学者」森博嗣 感想

ネタばれ。 ネタばれ。 ネタバレ! 曖昧にはしているけれども、本質的には御法度系のネタバレである。 逆トリックと検索すると考察が出てきていますが、あと一歩で間違…

The
1か月前
1

「足したり、引いたり、掛けたり、割ったりして答を24にしたまえ」

「笑わない数学者」森博嗣 上記作中の算数問題です。 そこの周辺だけネタバレです。 (周辺状況も少しだけネタバレします。本筋とはさして関係ないと思います。多分。あと…

The
1か月前
6

「三体」劉慈欣 読書”前”感想文

読書「前」である。 三体。 2年前くらい?から読んでみたかったのだけど、今やNetflixで全世界向けドラマにまでなっているから、かなり流行には乗り遅れてしまった。 し…

The
1か月前
4

「封印再度 WHO INSIDE」森博嗣 感想

ネタバレ ネタバレ ネタバレ ご法度級のネタバレ。 ド級のネタバレである。 だから、読んでいて完全に謎など無いと思っている人だけが読んで欲しい。(それでも発見が…

The
1か月前
8

「冷たい密室と博士たち」森博嗣 感想

「冷たい密室と博士たち」 久しぶりに再読した。 感想を書いてみよう。 相変わらずとても面白い。 さて、という訳で。 ネタバレだらけである。 それにしても、である。…

The
1か月前
1

コブラとハガネと世界の断片。とMGSΔアナウンストレーラ批判。

「世界は元々一つだったのだ。しかし、今や無数の断片となっている」 それが「まむ」の口癖だった。 私は、そうして育てられた。 「まむ」は私の師匠であり、母親でもあっ…

The
1年前
1

「笑わない数学者」森博嗣 感想

ネタばれ。 ネタばれ。 ネタバレ! 曖昧にはしているけれども、本質的には御法度系のネタバレである。 逆トリックと検索すると考察が出てきていますが、あと一歩で間違っているものが多いと思います。何故か?という点について書いています。 タイトルである。 日本語タイトルは、笑わない数学者。 英語タイトルは、Mathematical Goodbyeである。 いつものことながらタイトルは重要であるが、後述とする。 まず考えたいのは巻頭引用文である。 引用文は、以下のとおり

「足したり、引いたり、掛けたり、割ったりして答を24にしたまえ」

「笑わない数学者」森博嗣 上記作中の算数問題です。 そこの周辺だけネタバレです。 (周辺状況も少しだけネタバレします。本筋とはさして関係ないと思います。多分。あと、Dobble(Spot It!)というカードゲームについても話します。) 推理小説シリーズの1作です。 ”理系”推理小説として有名です。 面白いですよ。お読みでない方は是非。 さて。 随分ぶりにシリーズ読み直しをしています。 しかし、まだ読み直しができていないので、 作中の算数の問題を考えて時間を潰してみ

「三体」劉慈欣 読書”前”感想文

読書「前」である。 三体。 2年前くらい?から読んでみたかったのだけど、今やNetflixで全世界向けドラマにまでなっているから、かなり流行には乗り遅れてしまった。 しかも、それどころではない。まだ読んでもいない。 で、何が言いたいか。 この本、良さそうである! ということだ。 (何をいまさら) まず、ドラマ化されているとか、中国発で全世界に翻訳されているとか、そういう周辺状況も当然ながら。 タイトルが良い。 (何をいまさら) とにかく「三体問題」の三体と聞

「封印再度 WHO INSIDE」森博嗣 感想

ネタバレ ネタバレ ネタバレ ご法度級のネタバレ。 ド級のネタバレである。 だから、読んでいて完全に謎など無いと思っている人だけが読んで欲しい。(それでも発見があるかもしれない) 相変わらずタイトルである。 タイトルは重要である。 別に本作や本シリーズに限らず、普遍的なことである。 (関係ないけど、絵画が勝手にタイトルつけられていることが多いのは嘆かわしい気もする。タイトルがあることが嘆かわしい、という高みもあるのかもしれないけど。) 本作のタイトルは、

「冷たい密室と博士たち」森博嗣 感想

「冷たい密室と博士たち」 久しぶりに再読した。 感想を書いてみよう。 相変わらずとても面白い。 さて、という訳で。 ネタバレだらけである。 それにしても、である。 犀川は、  ほとんど毎度  ほとんど嘘つき(みたいなもん) である。 各作品、よく読んでほしい。 多くの読者(多分)は、このある意味で信頼できない探偵の推理を受け入れすぎている。 読者からした犀川の探偵としての信頼感。 このある種最大なミスリードが特徴的なシリーズである! (と思う) 彼は、ほと

コブラとハガネと世界の断片。とMGSΔアナウンストレーラ批判。

「世界は元々一つだったのだ。しかし、今や無数の断片となっている」 それが「まむ」の口癖だった。 私は、そうして育てられた。 「まむ」は私の師匠であり、母親でもあった。 彼女は世界を一つにすることを目指す組織のリーダーであり、私はその一員だった。 私たちは「ハガネ」と「コブラ」を使っている敵対組織と戦っていた。 その組織のボスは「ぼるぎ」という男だった。 彼はハガネとコブラを使って世界を支配しようとしていた。 私たちもコブラの力を持っていた。 私は「まむ」を信頼していた。