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ゴッホの歌 - 和歌と俳句

最近、詠んだ和歌と俳句です。

革靴がほしいなと思いながら、最後にゴッホを詠んだ和歌を載せています。

だいだいやしろの灯し秋夕焼あきゆやけ

神社の向こう、赤と紫の空に橙が重なります。

宵心地東の月や西の星

宵の明星が月明かりに負けてしまいそうな、満月の手前の夕暮れです。

鳥帰る鳥にも帰るところあれ

渡り鳥の故郷を思います。

月昇る夜道をゆけば人知れず風抱きしめて歩く後先

夜の大気も心地よい季節です。

秋の雲我がウクレレの弦白し

澄んだ秋の光に弦が光ります。白の響き合い。

中秋の名月は見上げて、半時間ほど眺めていました。

名月か我かも知らず光ありて
心の芯に張ってある弦

名月に暇乞いとまごいして眠りける

やっと床に就きます。

松がにかかる立待月独り

満月から二日後が「立待月たちまちづき」です。

まださほど月の出も遅くないから、立って待つ月。この後は日数を経るごとに、居待月いまちづき寝待月ねまちづきですね。

ゴッホにも隣に誰かいるような
そんな世界を我作りたし

孤独なゴッホを思い、絵に「狂った」心をぶつけながら、けれどその隣に誰かいられるような、そんな世界であればよいなと願います。それは秋が深まる頃の感傷なのか、どうか。



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