ヨーロッパ旅行で一番の思い出【前編:ミュンヘンの悲劇】
ヨーロッパを個人旅行で周り、つい先日無事に帰国したしまくま🐻です。
2回目のnoteです。今日も見てくださってありがとうございます。
旅行中は毎日vlogカメラを回して写真も撮りまくり、帰国後の今はその大量の撮影データを整理しているところです。全部まとめ終わるのはいつになることやら…。ほとんどRICOH GR3x(時々iPhone)で撮っています。
気になる方はこちら(↓)40mmの世界はなかなか良きですよ。
岸辺露伴先生のルーヴル巡礼などなど(…はまだX(Twitter)にしかUPしてなかった。)暇な時に、チェックしてください!
では、本編です〜
本日のお題について
さて、本日お話しするのは、全く『映えない』思い出バナシです。記念すべき(自己紹介noteを除いて)最初のnoteに一番気が重くなる暗い思い出を書いてしまうあたり、よっぽど成仏させたい思い出なんだとご理解頂けましたら幸いです。゚(゚´ω`゚)゚。
と同時に、後続の方々が同じ失敗や被害に遭わないようにという願いを込めています。
登場キャラクター紹介
※細かい紹介はこちら↓
〜〜ここからはじまりはじまり〜〜
1. 旅計画のはじまり
遡ること1年前、マイルの有効期限が迫り、急遽ヨーロッパ旅行の計画を立てた🐻と🐼。目的地は、いの一番に🐻の希望でフランス確定。
フランスの次にどの国に行くか…
🐼の「一度でいいから駆けぬける歓びを体現したい」が決め手となり、ドイツ・ミュンヘンが追加された。
🐼はクルマが大好き。駐車場のスペックを最優先に引越しを繰り返し、推しの新車発表があるたび試乗という名の商談に行く。いまの愛車がもう何台目か知らない。家中にカタログや模型が転がっている。モーターショーのクルマとレースクイーンの写真を撮るためだけにSonyのいいカメラを持つ…🐼氏のクルマへの情熱(お金)のかけ方は、🐻の両親が結婚を反対したほど。
ペーパードライバーの🐻は内心『アウトバーンなんて恐怖でしかない!』と思っていたけれど、旅費は折半だし、🐼にとっては初のヨーロッパだから…と了承した。
🐻「その代わり、ミュンヘン観光に必要な手配は🐼に任せたよ」
…これが、悪夢の初手であったとは。
2. 半日560km移動計画の内容
━━最終目的地はフランクフルト
マイルの特典航空券の縛りで帰国の飛行機はフランクフルト空港しか選択肢がない。「どうせアウトバーンを走るならフランクフルトまでクルマで行く」という🐼。彼は普段から運転に自信があるし、助手席専門の🐻も彼の運転は信用しているので好きなように計画を立ててもらうことにした。
🐻「ドイツなら葬送のフリーレンみたいなとこ寄りたい」
ミュンヘン〜フランクフルトの間(ついでにいうとメルセデスベンツ博物館の近く)にローテンブルクというおとぎ話の世界みたいな町があるので、追加してもらった。
━━移動距離の合計は?
BMW博物館→ベンツ博物館→ローテンブルク→フランクフルト空港
Google Mapによると全部で564km、6時間12分。
運転をしない🐻にとって560kmがさっぱりわからない。そこで日本地図に置き換えてみる。だいたい東京駅から明石海峡大橋。
なるほど。
🐼の運転で大阪や神戸まで毎年余裕なので、560kmを理解した。
━━レンタカーの車種
そして、ネットで予約したレンタカーは普段乗ってる車種と同じクラスでなおかつハイブリッドだというので「BMWの真の力を発揮できる(=速度無制限で走れる!)」と、この頃からすでに駆けぬける歓びが始まっていた。
▼イメージしている車種
3. レンタカー当日
話はレンタカー当日までジャンプします。
この日のミュンヘンは最高気温7°/最低気温2°で、朝から雨☔️
ユニクロのヒートテックウォームイージーパンツ、ハイブリッドダウンパーカにネックウォーマーが必要な寒さ。東京の2月より寒いレベル。
━━想定外1:英語がダメ
朝9時にレンタカーを予約していたので、その20分前にはホテルをチェックアウト。すぐ隣にあるレンタカー屋の受付カウンターに並ぶ。
バックヤードから受付嬢が来て早口なドイツ語で何か言っている。何て言っているかわからないので、隣に立っていたホテルマンに通訳を頼もうとしたところ、「このお嬢は英語が話せない」と言う。
🐻「外国人もよく来るビジネスホテルなのになんで?!」
🐼「まぁ、まぁ」
━━想定外2:待たされる
Google翻訳を駆使してなんとか予約車を出してもらおうとする。日本でプリントアウトした予約票も見せるが、嬢は若干ふてくされながら受話器を耳に当てているだけで、我々との会話を避けている。
『これがアジアンヘイト?』と思いつつ、受話器を置くのを待つ。
嬢はあちこちに電話をかけている。でも、誰も電話に出ない。そのうち嬢はバックヤードに引っ込んでしまった。・・・ふてくされていたのはひょっとすると、この受付嬢はレンタカー屋の店員ではなく、ただのホテルマンだったのかもしれない。『なんであたしがレンタカーの受付しなくっちゃいけないのよ!』って怒っていただけかもしれない。知らんけど。
いずれにしても、その後は何を待たされているのかわからないまま、我々の後ろに客列が伸びる。ここはミュンヘン中央駅前ビジネスホテル内のレンタカー屋。出張風のビジネスマンが多くて「急いでいるんだけど」とイライラ客でロビーの空気が悪い。
どうやらレンタカー屋の本部に誰もいないようだった。
1時間、待たされた。
🐻「せっかく早くきたのに」
🐼「まぁ、まぁ」
━━ようやく動き出す?
全身白スーツのコメディアンみたいな笑顔キラキラの男性が来た。バックヤードではなくホテルの外から来た。レンタカー屋のスタッフかどうかは怪しい…と思ってしまうほど白スーツが場にそぐわない。
車のキーといっしょに白スーツから「なにかあったらここに連絡して」と渡されたメモには電話番号ではなくEメールが書かれていた。・・・緊急の連絡がメールでいいのか?そういえば、さっきのお嬢は電話をかけても誰も出なかったしな。でも、うーん・・・
🐻『なんかモヤモヤする』
🐼「やっとだよ!ワイワイ」←楽しそう
4. ミュンヘンの悲劇
(ここから先、悲劇しかない)
やっと鍵をゲットして駐車場へと向かう。受付から駐車場まで徒歩5分ちょっと。雨の中、大荷物で移動するのだけれど心はウッキウキだった。
・・・え?😨
これが、この小さな、見たことないメーカーの小さなクルマが、自分たちに用意されたレンタカーだと認識するのにちょっと時間がかかった。
写真では分かりづらいので補足すると、
BMWではない。
サイズはコンパクト。
トランクにスーツケースがどうやっても入らない。ハイブリッドではない100%電気自動車。
何日も使われていないであろう黄砂のような粉に覆われて汚い。汚いだけならまだ飲み込むけれども、スペックがなにひとつ希望通りではない。今からこれで東京〜明石海峡間に相当する560kmを走れというのか?
いや、それ以前に、
アウトバーンを駆けぬける歓びはどうなるのか?
当時のX(旧Twitter)↑
大急ぎでレンタカー屋の受付に戻り(※大雨の中)、「車種が希望と違う、荷物が入らない」と訴えたのだが、白スーツの男は「これしかない」という。せめて、EV車ではなくガソリン車を、と頼んでも「これしかない」という。まったく笑えない。草も生えない。
🐻「駐車場にまだ数台あるのに?やっぱ白スーツは怪しい」
🐼「・・・・・(両目を瞑っている)」
560kmをいくのに100%電気だけで行こうとすると、全く時間が読めなくなり危険なのだ。なぜなら充電に時間がかかるから。
翌日の早朝、帰国の便が出るから何がなんでも今夜中に560km(直線でも400km)先にあるフランクフルトまで行かなければならない。
5. ミュンヘンの悲劇・2
仕方がないので、大雨の中、駐車場に戻り、後部座席を倒してスーツケースを平置きして重ねる。運転席も助手席も前のめりで窮屈なのだけれど行くしかない。キーを挿す。
・・・え?😰(2回目)
分かりづらいので、拡大する↓
ガソリン満タンで返却する日本のシステムと大違い。なんじゃこりゃ。まず充電しなくちゃいけないじゃない?そもそもこの未知のメーカーの電気自動車が、残量18%で何km走れるかわからない。けど、目視できる周辺に充電ステーションはない。
🐻「もういい加減、キレてもいいんじゃない?」
数分間かそこら、しばらく放心状態だった🐼は意を決し、もう一度、大雨の中、今度は🐼ひとりでレンタカー屋に戻った。
荷物番として🐻は駐車場で待つことにした。上に屋根はあるが、大きな窓はただの鉄格子なので雨風が入ってきて極寒。(外は3°)
その駐車場に5〜6人の親子連れがやってきた。荷物はないのでおそらく地元民だろうか。🐻のいるスペースの2つ隣に停まっているワゴン車に乗り込もうとして「ギャー!」と女性が叫んだ。びっくりした。
何を言っているかわからないが、女性はワゴン車の扉の下の方を指さして騒いでいる。隣にいる夫らしい男性とティーンの子供達に証拠写真を撮るように促している。
・・・あちらさんもトラブルか。
6. 夢が、だんだん砕けてくる
もう🐻は腹が立っていた。そして、思った。
そもそもミュンヘンに来た理由はBMWだ。BMW以外に興味ない。🐼にとっては『ヨーロッパへ来た唯一の目的』と言ってもいい。なのに、だ。こんな…見るからに馬力のないミニカーで良いわけがない。
参考:スペック比較
想定していたBMWの3シリーズセダンのディーゼルエンジンが最大出力140kW〔190ps〕というのに対してレンタカー屋が用意したミニカーはわずか23%しか馬力がないのである。
助手席専門の🐻には馬力のことは詳しくはわからないのだが、🐼曰く「馬力がないと高速道路を長距離走るのはしんどい」らしい。
それが世界一スピードが出せるアウトバーンならなおのこと、モタモタ走ったら逆に危ないことは素人でも想像がつく。
🐻『ここからどう起死回生を?……。』
だが、運転をしない者にとってここから軌道修正するために何が必要かがわからない。こうして🐻が悶々としていると、嬉々として🐼が戻ってきた。
🐼「保険料とガソリン代をタダにするって言われた!」
・・・これ、電気だから。ガソリン車じゃないから。保険料はすでに支払い済みだし今から何をタダにすると言ってるんだ?…そんなツッコミは今はいい。🐼が運転を楽しみにしているのだから、もうこの薄汚れた非力なミニミニカーで……いいか。
時刻は11:30AMを過ぎていた。
まだまだ悲劇は続く
noteってどこまでも長文が書けるんですかね??
このあともめちゃくちゃ長くなりそうなので前後編の二部に分けます!!
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