見出し画像

「ちょっといい時計を買う」という試み

外に出ると春のにおいがして、またしあわせになれる気配がしてきました。
ついに花粉症デビューしてしまったけれど、大好きな季節がやってきます。

もうすぐ上京・社会人1年目が終了。
そういった記念日や思い出をとても大切にしている私は、3月に入ってからいつにも増して、これまでの1年間に思いを馳せることが多くなりました。

昨年から、たくさん泣きながらも、ここで人生を築こうと必死であがいてきた自分を労い、そして祝うために、何かしたいなぁと考えていました。

そこで行き着いたのが「ちょっといい時計を買う」試み。

業界的にギラギラした人が多く、「お金は使うためにある!」という思想の人が少なくありません。私もこれには全く同意で、資産形成もしているけれど、ある程度まとまったお金ができたら、基本的には何かに使います。

とはいえ、時計にお金をかけることには興味がありませんでした。
AppleWatchは無敵。社会人の一部界隈の時計争いに巻き込まれなくて済むから。AppleWatchはAppleWatch。

けれど、ロレックスの辞書のようなカタログを眺める上司の横で、日々高級腕時計の魅力を聞かされていると、大人として一つはいい時計を買った方がいいように思えてきました。さすが営業マン。

ブランド選び

どうせ買うなら有名どころのものを。
手首に時計がないと落ち着かない私にとっては、見た目だけでなく、きちんと時間を確認できる実用性も重要なポイントでした。
「シャネルのプルミエール」は見た目がものすごく好きなのですが、あれは時間を確認するものではなく、ほぼアクセサリー。
「時計といえば」なロレックスですが、私の華奢な手首では、あのがっしりした時計の魅力を引き出せません。
かといって、時計愛好家の中では有名なブランドにも、あまり惹かれず。
「自分にとって初めてのいい時計」というところで、数か月ほどかなり悩みました。

カルティエに出会ったのは上司のひとことがきっかけ。
上司に「女性の時計はカルティエが可愛いよね~」と言われてから、カルティエの時計が名品だということを知りました。
カルティエに時計のイメージがありませんでしたが、世界を代表するジュエラーらしい美しい作品で、ジュエリー寄りのデザインがストライク。
「カルティエを身に着ける女性」なんてとってもすてき、、、という妄想が背中を押し、カルティエが第一候補に。

大きな買い物においては、ストーリーを大切にしている私。
カルティエにはこれまでご縁がなく、ふわっとしたイメージしかなかったため、ブランドについて調べました。

Jeweller of kings, king of jewellers 
王の宝石商ゆえに宝石商の王

1847年の創業以降、世界中の王室御用達ジュエラーとして、絶対的な地位を築いているブランド。
上記引用は、イギリスのエドワード7世の言葉です。
「王室御用達」というだけで私にはかなり刺さるものがあったので、カルティエに決めました。あら単純。

どきどきの購入裏話

乙女座の満月の日。ついにお迎えしました。私が乙女座だから。

カルティエには名品といわれる時計がいくつかあるのですが、その中で「タンク」と「パンテール」で迷っていました。

「高級品を購入するときは絶対に本店」というこだわりがあり、日本の旗艦店である銀座の店舗にお邪魔しました。

世界的なブランドの並ぶ銀座中央通りの中でも一際目立つカルティエのブティック

ドアの前にはビシッと決めた店員さんが立っており、場違いな感じがして、お恥ずかしながら一度通り過ぎました(笑)
洗練されたファッションに身を包んだマダムや、貴公子のようなお兄さんが店内に入っていくのを、お店の角からこっそり見ていました。

エレベーターにはカルティエのシンボルである豹のアートが。普通に足が震えました。

実物を見るとパンテール一択で即決。
ザ骨格ウェーブで比較的華奢な手首には、パンテールの質感や、腕にやわらかく沿うブレスレットがぴったりでした。
ロイヤルブルーの針とリューズが高貴で、艶々と輝くシルバーのしなやかさに惹かれ、購入を決めました。

写真だとツヤが伝わらなくて残念

ブランドカラーの深紅のボックスが宝箱みたいですてき。

シーリングスタンプは、店員さんが実際に溶かしてつけてくださっているそうです。ロマンティック……!

時計としてもアクセサリー感覚でも使え、服装を選ばないデザインがお気に入りです。
1番好きな色はピンクだけれど、自分の内面にテーマカラーがあるとすれば、それはブルーだと思っているので、そういった面でもパンテールにはとてもご縁を感じています。

ミニでいけるでしょって思っていたけどかなり小ぶり
SMサイズでこんな感じ

「パンテール」とはフランス語で豹。ブランドを象徴する動物です。時計を横から見たときのフォルムとブレスレットは、その名の通り豹をイメージしているそうで、つけていると強くなれるお守りのような存在です。

ちょっといい時計がもたらす変化

①ファッション

せっかく買った時計を目立たせたいって思っちゃうんです。
今までいわゆる女子アナ系(美人百科系)のファッションが多く、フリル・花柄・レース・リボン!といった感じでした。
これからはシンプルで良質なファッションにシフトしたくなっています。
私の大好きなPinterestで、パンテールを着用したコーディネートを見たのですが、ワントーンコーデでも綺麗に決まっているんですよね。
今はギリギリ社会人一年目で、大学生の延長のようなところもありましたが、今年で24歳、社会人二年目ともなると、お姉さんにならないとな・・・と思っているところです。
ちょうど衣替えの時期。良質なワードローブを構築していきたいと思います。

②美意識

私はこんな感じの人間なので、結構モノと会話してしまうといいますか、モノに感情を感じてしまう人なので、もちろんパンテールにも同じように接しています。
彼女はとっても高貴で誇り高い子なので、彼女のために常に空間は整えておく必要があります。彼女が一番輝ける空間をつくるのです。
そうなると、今までの部屋が申し訳なくなってきて、すぐに断捨離と掃除をし、アレンジしました。
すると、洋服も今まで自分がいかにコスパやトレンドにふりまわされて買い込んできたかが、可視化されるようになりました。
手に取ってもときめかないし、ペラペラで安っぽい。
感覚的に「今の私にはこれは必要ない」「これはあってはいけない」とか感じるようになるのです。断捨離も手が止まりません。
これは私の独特な世界観なのか、それとも心底お気に入りのものや高級なものを買ったことがある人なら分かる感覚なのか、分かりません。

また、自然と行く場所、食べるもの、着る服・・・日常のあらゆる選択が変わってきます。
それは決して単に高級志向になって、生活水準を上げるという訳ではありません。物事の「質」や「価値」にもっと目が向くようになるということです。
価値あるものには相当の対価を支払うべきだし、高いからといって必ずしも質がいいわけではない。そこを見極められる審美眼が、少しずつ養われていくような感覚があります。

こうやって人生は次のステージへ上がっていくのか・・・とじんわり思ったりしています。

③自尊心

自分に投資をすればするほど、「私にとって1番大切な人は自分」と感じます。本当に自分のことを大切に思えるようになります。
自分の理想はきちんと自分で叶える自分のことが大好きだし、自分自身への信頼度がまた高まりました。

私はこの時計を持つに値するし、そうであり続けたい。

決して安くはないお買い物でしたが、とってもしあわせになれる投資。
いつか生まれる娘に継承したいな。
これからも心から気に入った良質なものを集めていきたいです。


ぜひサポートをお願いします🕊