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1955年創立のペナンを代表する名門校、インターナショナルスクール・オブ・ペナン(アップランズ)

こんにちは、Shingoです。

今回は、1955年創立という歴史ある名門校、インターナショナルスクール・オブ・ペナン・アップランズをご紹介します。

同校はカリキュラム編成において大きな特徴があり、国際バカロレア(IB)と英国式のカリキュラムを、【小(IB)】→【中高(英国式)】→【Pre-U(IB)】というようにサンドウィッチのように挟んで提供しているのです。

ペナン島でIBというと、フェアビュー・インターナショナルスクールとこのアップランズしかないため、IB教育をお好みの母子留学のご家族から支持されている学校と言えるでしょう。

ところで、

どうして校名の最後にカッコで「アップランズ(Uplands)」って名前が付いてるんだろう?…

そう思ったことのある人は、意外に多いのではないかと思います。

今回はその素朴な疑問の答えを探るべく、まずは学校の歴史を紐解き、その後にIBと英国式のサンドウィッチカリキュラムに込められている学校の思想を Go for it 独自の視点から解説したいと思います。

1. 学校概要

The International School of Penang (Uplands)
https://www.uplands.org/

【カリキュラム】国際バカロレア(IB) + 英国式
【学年】幼稚園、プライマリースクール(PYP: Year1〜6)、セカンダリースクール(英国式: Year7〜11)、シックスフォーム(IBDP: Year12〜13)
【学費帯】中間
【学生寮】あり
【公式SNS】YouTubeFacebookInstagramTwitter
【進路】セカンダリースクールをYear11で修了後にYear12〜13でIBDPを学ぶかハイスクールディプロマを取得。その他、Year11終了後に外部カレッジのPre-Universityプログラムまたは大学のファウンデーションコースに進学

インターナショナルスクール・オブ・ペナン・アップランズ(以下、単にUplandsといいます)は、“ The International School of Penang ”という校名から、「ペナンのインターナショナルスクールといえば我が校のことです」というプライドを感じます。

その由緒は、1955年の創立に遡ります。

1955年といえば現在の「マレーシア」という国が誕生する前の「マラヤ連邦」の時代ですが、当時はイギリスが、マラッカ、シンガポール、そしてペナンを海峡植民地として支配していた時代です。

当時は1948年から1960年まで続いたマラヤ共産主義者のイギリス軍に対するゲリラ闘争である「マラヤ危機(Malaya Emergency)」の真っ只中の時代で、マラヤ共産党はイギリスからマラヤ植民地の独立と社会主義経済を確立するためイギリス軍と対立していました。

そして、イギリス資本が経営するゴム農園(プランテーション)に対するマラヤ反乱軍の攻撃により、農園を経営する法人 Incorporated Society of Planters(I.S.P.)は、そこで働く人たちの子女を学校に通わせながらマラヤに留まれる安全な場所を探すことになりました。

そこで白羽の矢が立ったのが、今ではペナン随一の観光名所としてお馴染みのペナンヒルです。

ペナンヒルは山であるため、安全な学校を建設するには適切な場所であると選定され、I.S.P社はペナンヒルの旧クラッグホテルの敷地を借り受けて、1955年1月に約60人の子供たちのための新しいプライマリー・ボーディングスクールを開校したのです。

旧ペナンヒルキャンパスを寮生が訪問した時の写真(2008年)

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