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就活の軸、喪失の真相 下

就職をする際に大事になるものとして、「就活の軸」というものがある。何を基準に業界や会社を選んでいくか、ということである。

幼い頃から就活をやらされ続け、いつの間にか自らもやり始め、人生を就活に捧げてきたと言っても過言では無い私達にとって、この問は簡単に答えられるはずの問であるように感じる。

しかし、現役就活生の中で、この「就活の軸」が見つからずに悩んでいる学生がどれほど多いことか。

ただ、考えてみればこれも当然である。なぜなら、私達が幼少期からさせられてきた就活は、「ちゃんとした就職をする」というどこまでも抽象的な就活だからである。

それに対して、現実の就活で求められることはどこまでも具体的である。なぜなら、そこで問題になるのは、どこまでも具体的な”私”という個人であり、目の前にある具体的な”その企業”だからだ。

漠然とした「将来のため」という旗印のもと、言われたことをただやり続けてきた私達は、人間一般としてやるべきことをやることに慣れすぎて、具体的な個人としての私がやるべきことが何なのかを見失ってしまう。

これが、「就活の軸」の喪失の真相である。

では、どうすれば私達はこの「就活の軸」を獲得することができるのだろうか。

私が思う最も有効な手段は、常識を捨てることである。世間一般に言われている、これが良い、これが悪いというレッテルを全て剥がすのである。

そして、その上で、色々な業界や企業の情報を集め、その情報に触れた時、自分の中にどんな感情が湧き起こるのかをじっくりと観察するのである。

そしてその感情の中に幸せのタネを感じることができたなら、その感情を引き起こしたものが、あなたの「就活の軸」を形成するものである。

常識を捨てた上でどこまでも具体的な情報に触れ、心の声に耳を澄ませる。そこでの発見は、就活というコンテクストを超え、人生そのものの軸になる。

その軸にたどり着くことができたのならば、”結果がどうであれ”、就活は成功すると思う。


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Takumiのessay
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