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教師になんか 絶対ならない 1/3

学校の先生という職業には昔から疑問を抱いてきた。私は、私という個人を先生にしてはいけないと思って生きてきた。そして、私がそう思うに至るまでには、小中高でそれぞれ一つずつ、計三つの段階があった。

初めて職業としての”先生”というものについて考えたのは小学校6年生のときだった。

その日、私は友達に対して意地悪な発言をし、そのことで先生に呼び出された。先生は、本当にそういうことを言ったのかと私に尋ねた。私は正直に、そうだ、と答えた。

すると先生は、「正直に言ってくれて、ありがとう。」と私に言った。この発言に、私はとても驚いた。てっきり怒られるものだとばかり思っていたからだ。

そして、それ以来、正直であるということは、私の中でとても大事なことになった。

この体験から私は、ある瞬間に取った態度や放った一言によって生徒の考え方を大きく変えうる先生という職業の責任の重さを思い知った。

「先生が生徒に与える影響って、めっちゃ大きいな。」

第一段階、責任の大きさを知る段階が完了した。

第二段階は、中学3年生のときだった。

ある時、いつもは他クラスを教えている社会の先生が、短期間だけ私のクラスを担当したことがあった。

他クラスの担任でもあった先生で、生徒にとても好かれているという評判を聞いていた。私は彼女を、いわゆる「良い先生」として認識していた。

せっかくそんな先生に教えてもらっているので、何か質問をしてみようと思い、授業が終わったあとにちょっとした疑問を先生に投げかけてみた。

つづく。



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