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煉獄上司(Z世代新人vs俺)

こんにちは。
先日、行き着けの飲み屋で美味しい料理に遭遇したため、酒が進みまくって調子に乗って禁断の2件目ラーメンをやってしまい、翌日見事に肥えていました。

絶望です。

昭和のやり方はまったく通じない

さて、今日の話はですね、
ついに来てしまいましたよ。私にとってのビックイベント。

「新人受け入れ=教育」

もう何年もやってきましたけど、毎年大変なんですよ。
明後日まで愚痴言えるくらい大変なんですよ。

なにが大変なのか?

人を変えるということです。
大学生にもなるともう性格固まってますよ。それを変えるんですから容易ではありません。

力で変えようとすると、まずうまくいかないので
「なぜそのようにするのか?」
を添えながら指導していくことになります。

で、

新人からの反発があるわけです。

社会人は学生の時とは流儀が違うわけで、そのギャップに慣れないのは分かりますが、最初の時点で反発ばかりだと腹落ちさせるまで時間と体力を消耗することになります。

上司も新人もお互い寄り添う必要があり、新人は素直になることを求められ、上司には力で押さえない教育が求められます。

昭和のころのような「おまえはバカか」なんてことを言ったら一発退場です。時代は変わったんです。教育も変わりました。

モンスター新人はテンプレがお好き

そんなわけで今年の新人が入ってきましたよ。
いやぁ、もうね、明らかに「これは大変だわ」と思いましたね。モンスターですよ。

なにが凄いって反発の多さです。指導する側が泣きそうです。これが昭和の軍隊教育だったら反発と同時に右フックが飛んでますけどね。
まぁ、今そんなことやったら一発アウトです。かといって甘やかすと取り返しの付かないことになります。

この反発なんですけどね。要は腹落ちしていないからそういう行動に出るのであって、なぜ腹落ちしないかといえばそれは私が勝手に思っているテンプレ世代問題に関係しています。

テンプレ=テンプレート=決まった様式

毎年新人教育カリキュラムの最初に出てくるのが報連相です。この中でもまずは報告があります。この報告の仕方が初めの教育課題です。
うちはテレワークがあるのでメンバー間で細かな報告をSlackを使って随時行っています。報告文面はフリーフォーマットで各自どのように書けば相手に伝わるか考慮してその都度関係者に報告するようにしています。

もちろん新人もこの報告を行うわけですが、新人の場合は報告書が書きやすいようベースとなる報告書の様式(テンプレート)を渡してそれに沿って書いてもらうことにしています。

その年の新人によって報告のうまいヘタのレベルは様々で、スラスラ書ける子もいれば、「うーん」と唸りながらちっともペンが進まない子もいます。

スラスラ書ける子は数日もすればテンプレートが必要なくなり、自分でどう書けば相手に伝わるか自然に考えて文面を工夫するようになります。

そういった新人は、過去の部活やサークル活動・アルバイト等で縦社会の厳しさに慣れており、部活のキャプテンやリーダー(バイトリーダー?)経験があるケースが多いです。

いわゆるサラブレッドですね。大企業が体育系の学生を欲しがるのも頷けます。報告が既にできている新人、入社直後から報連相ができる新人は出世競争でロケットスタート成功といっても過言ではないでしょう。

で、今年の私のチームの新人はというと・・

見事に報告デビュー戦惨敗。

上司や先輩が欲しい情報がまったく書かれていない報告書があがってきた時は、正直肩を落としました。

ハァ~(大きな溜息)

上司や先輩が何を知りたいのか、相手のことをまったく考えずに書かれた報告書でした。

大学では習わないのだろうか。教授に報告したりしないのだろうか・・

ハァ~(絶望感たっぷりの溜息)

報告ができないと業界で生きていけない

そしてここからが本番なのですが、報告書のどこがなぜいけなかったのか(相手のことを考えたのか?)を含めて指摘を行い、改善するよう教育していきます。

で、この指摘に対してその年の新人によっては
反発が起きます。

「テンプレートにそんな項目はなかったです」
と言ってくるわけです。

ここで物事の本質を教えるという非常にパワーを使う指導をしなければなりません。教育の難しさはこういうところにあると思います。

実戦ではお客様に進捗報告や提案を書面で提出することはしょっちゅうです。テンプレートなんてものはありません。進捗報告であればお客様が何を知りたくて、何を気にされているのか汲み取り、どんなことを書けばお客様が納得するのか、報告者が自分で考えて自分で文章を組み立てるのです。

お客様も毎回同じお客様ではありません。このときにテンプレートなんてものは無いわけです。ひとりひとりのお客様に対してどのような報告をしたら納得されるのか、オリジナルを求められるのです。

テンプレートがないとxxxできない。
これが私が勝手に思っている「テンプレ世代問題」です。

もちろん皆が皆そうではないですが、テンプレート依存が強い新人は「独り立ち=実戦投入」するタイミングが遅れます。私のチームは人的リソースが潤沢ではないので、新人は3ヶ月の研修を追えたら実戦に入ってもらうつもりで動きます。(最初は先輩が付いてのOJT)

研修期間が長いか短いかは人によって考え方が様々だと思いますが、採用面談のときその旨をしっかり伝えて双方了承の上で内定を出すようにしています。

実戦のはじめは進捗「報告」からです。与えられたタスクに対してどれくらい進んで、問題点はないのか、随時上司やチームメンバーに報告する。これができなければ話になりません。進捗報告は基本中の基本であり、できなければ現場からは外れてもらうと言わざるを得なくなります。

どんな業種でもそうだと思いますが、練習と実戦、学生と社会人は天と地の差があります。そのことに早く気付いた新人がいち早く成果を出すのだと思います。

人を変えることが上司の仕事


今年入社した新人は残念ながら報告デビュー戦惨敗でしたが、まだ戦いは続きます。いつか1位になれるよう伴走してあげるのが上司の役目です。

あとは本人が気付くことです。上司は答えを言うのではなく、気付かせてあげること。

3年前に入った新人も入社当時は報告がダメダメでした。
が、
今はプレイングマネージャーとしてビジネスパートナーさん達をまとめ上げ、新機能開発プロジェクトで頭を張っています。

辞めてしまう新人もいれば、新規プロジェクトを任せられるまで成長する新人もいます。

人を変えることはとても難しいです。

新人に報告してとお願いして
「何を書けば良いですか?」
「テンプレートありますか?」
と言われたら・・

あなたが上司だったらどう答えますか?

というわけで今日はこの辺で。

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