Webインテグレート事業のキーマン2人が語る「オーガニックマーケティング」の過去・現在・未来
こんにちは!
株式会社ジオコード、採用担当の高茂です。
ジオコードは「Webマーケティングとセールステックを活用し、顧客、社会にとって有益なサービスを創る」という理念のもと、オーガニックマーケティング、Web広告、クラウドサービスと幅広い価値を提供するWebマーケティングの会社です。
今回のジオnoteでは、ジオコードのオーガニックマーケティング事業を牽引する、オーガニックマーケティング制作部(以下”OM制作部”)、部長の高松とOM制作部/Webディレクション課、課長の唐澤に、弊社が提唱する"オーガニックマーケティング"について語ってもらいました。
Web業界のキャリアが長い二人だからこそ知る業界の歴史を辿りつつ、なぜ弊社が「オーガニックマーケティング」を重要視しているかについて紐解いていきます。
それでは、早速本編に入りましょう!
はじめに(自己紹介)
高松と唐澤の自己紹介Noteはこちら。
OM制作部長 高松 建太郎
OM制作部 課長 唐澤章吾
過去のWeb〜現在のWeb
高松:お互いWeb業界のキャリアが長いですが、近年のメディア界隈は「100年に一度のパラダイムシフト」が起こっている感がありますね。
私は1998年ぐらいからWebの仕事に関わりはじめたのですが、当時のインターネットユーザー定義は「アーリーアダプター」、「マニアック層」でした。それもそのはずで、当時の家庭のインターネット環境は常時接続でなく通信速度も貧弱。スマホもありません。そんな中、先進的な企業が先行投資としてWebマーケティングに手探りで乗り出した時代でしたね。
唐澤:私も元々紙のデザイナーからキャリアスタートしたので、ここ10数年のうねりを体感しています。高松さんのおっしゃる通り、当時のインターネットユーザーは「先進的オタクな人」しかいないという評価で、企業もとりえあえずホームページは作るものの、本腰を入れてWebマーケティングに取り組むという態度の担当者はすごく少なかったと思います。「結局広告の成果は大半マスだね〜」的な。
今でこそ企業のデジマ部門は重要視されていますが、当時のWeb担当部門って、ちょっと変わり者のパソコン得意なオジさんが部門長で、下はとりあえず若い新卒3年以内のヤツをつけとけ…みたいなノリでしたからねw。
高松:すごくわかりますw。そんな中、急激にスマートフォンが普及し、誰もが手のひらサイズの高速回線付きで、一昔前のハイスペックPC同等のデバイスを所有するようになったわけです。街で歩きながら下り100Mでブラウジングできる世の中が現役中に来るとは私も想像していませんでした。
企業も、紙仕事がどんどんデジタルに駆逐され、あらゆる業種職種でネット常時接続のPCが1人1台ないと仕事にならないところまできました。
2021年を境に昭和〜平成と王様だったマス4媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)の広告費総和をインターネット広告が単体で追い抜く、という歴史的分岐が起こるのも自然な事です。
唐澤:特に新聞・雑誌の衰退スピードは強烈でしたね。広告業界に関わらず、あらゆるジャンルでテクノロジーやマーケットの変化による「産業の突然死」を目の当たりにした10年でした。これからもあらゆる産業でパラダイムシフトがガンガン起こる時代なんだと思います。
「オーガニックマーケティングーディング」の重要性
高松:爆発的なインフラの成長で、マーケティング環境が激変した直近20年だったわけですが、2000年前後から現在まで変わらない普遍的なこともあります。それはインターネットは「ユーザーの能動的問題解決ツール」であるということです。
この図は私がプレゼン時に必ず説明する、ジオコードが考える、あるべきオーガニックマーケティングの概念です。
ユーザーは何かしら課題があり、それを解決したくて検索エンジンにキーワードを打ち込みます。「能動的な問題解決」を求めるアクションです。
昨今はGoogle検索だけでなく、さまざまなSNSも多く活用されていますが、具体的な解決策に辿り着きたい時は、最終的にGoogle検索を使うケースが圧倒的に多いはずです。Google検索回数は年々天文学的数値で伸びており、若者が「SNSしか使わない」「Google離れが進んでいる」というメディアアナリストの記事もありますが、自分の娘達(現在16・19歳)や地元の20代前後のZ世代をリアルに見ていると、彼らこそ息を吸うように常にスマホで「ググっている」と感じます。
これはBtoCだけでなく、業務上で知りたいこと、解決したいことを検索するBtoBも同じです。
唐澤:SEOの指標である「検索ボリューム(世の中で特定のキーワードが検索されている回数)」はいわばオーガニックマーケティングの市場規模ですよね。これが今後も乗算的に伸長することは明白です。高松さんのおっしゃる、インターネットが「ユーザーの能動的問題解決ツール」であることは、テクノロジーが進化しても変わらない普遍的な土台であると私も捉えています。
リーディングカンパニーは自社Webを徹底強化すべき時代
高松:そしてGoogle検索とSEOの歴史です。Googleがロボット型検索を日本でサービス開始したのが2000年。そこからGoogleアルゴリズムと、それをハックして検索上位表示を狙う悪質なWebマーケターとの「激闘」が始まります。
当時「ブラックハットSEO」と呼ばれるアルゴリズムの穴を突き、コンテンツのクオリティに関係なく上位表示を達成させようとする荒っぽい手法が横行していました。当然Googleが「検索結果が悪質な手法で汚される」ことを黙って見過ごすわけがありません。Googleの威信をかけて、不正が効かないようアルゴリズムアップデートでチーターに徹底対抗します。
その20年に及ぶ激闘の結果「然るべきドメインから、然るべき発信者が、品質の高い情報が発信されている」ことが検索エンジンの評価で最重要となったのです。
なったというか、Googleが20年間「叡智」と「プライド」を注ぎ込み、その状態を「創りあげた」と言った方が正確かもしれません。
唐澤:私も昔からSEOコンサルタントの仲間と共に走ってきたので、この時期の変遷はよくわかります。「大量被リンク設置」や「コピーコンテンツ」などの対策が、普通にSEO対策の打ち手として認知・実行されていた時代もあります。
そこからジオコードは「Googleガイドラインの遵守」が最大のSEOである、と方向転換し、ユーザー問題解決能力の高い良質なコンテンツを丁寧に編集する、いわゆる「ホワイトハットSEO」に移行しました。SEO部門にライティング専門チームが発足したのも、この時期だったと思います。
そして弊社制作事業のコーポレートサイト、サービスサイト、オウンドメディアの構築における、SEO対策が充分に施されたWebサイトを構築するための「オーガニックマーケティング制作ワークフロー」に昇華していきました。
高松:これまでの話の結論です。
今こそ企業はマーケティング、ブランディングの観点で、自社Webサイトを徹底的に強化すべき、と私は考えています。
自社の事業領域でリーディングカンパニーである、それを目指すという企業であればなおさらです。その事業領域で、最もユーザー問題解決能力が高いコンテンツへ徹底的研鑽することで、Google検索エンジンからの評価が高まり、オーガニックトラフィック(検索流入)が増加し、独自の集客とコンバージョンを得る仕組みを「自社資産」を構築することができます。
さらに有料広告への依存率低下(CPAの最適化)、獲得部門の負荷軽減(営業、インサイドセールスの獲得効率向上など)が実現し、CPAが理想的な数値になれば、経営良化まで至ります(本当)。
これが我々の提唱する「オーガニックマーケティング」の本質です。
ジオコードの強み=「From SEO」と「一社完結」
高松:ここでようやくジオコードの話になりますw。私がジオコードに入社した理由は3つです。
全部大事なのですが、「1. 施策の成果コミット力」は本当に大事です。「顧客のビジネス成果を挙げる!」というスローガンはWeb制作会社の大半が掲げていると思いますが、実際のところは、結局「ただつくるだけ」という作業のみに陥っていたり、案件の成果の種類・ビジネスインパクトが様々(間接的、弱い)なので、現場のスタッフは自分達のやっている仕事にビジネスインパクトを感じ取れないケースも多いと思います。
ジオコードは間違いなく「From SEO」なチームです。弊社にお問い合わせいただくお客様は「特定のキーワードで集客しCVを獲得したい」という明確なマーケティング成果を所望されるケースが大半です。ジオコードは18年間(累計の対策サイト数:約4,400社)この期待値に全力で応えることをメインの事業として活動・成長してきました。
さらに「2. 総合力」も非常に希少な特徴です。大半のSEO会社は、制作部門や広告部門を自社に有していません。またWeb制作会社や広告代理店がSEO部門を有しているケースもほとんどありません。
一定規模の企業になると、広告はA社、SEO対策はB社、Web制作はC社…と別々に発注されているケースが圧倒的多数です。
自社マーケティング部門のリソースや体制が盤石であれば、その形式でも問題ありませんが、多くは担当部門の業務過多に起因する、発注コスト高、管理労力高になりがちです。
そしてそれ以上に重要なマーケティング施策の「全体戦略」「連携・連動」ができておらず、戦略や運用が分断してしまい、マーケティングパフォーマンスの低下、伸び悩みが発生しています。
ケースバイケースではありますが、ジオコードが掲げる「3. 一社完結」ソリューションによって、問題解決できる企業様は多いと実感しています。
さらにSFA(セールス・フォース・オートメーション)のSaaSプロダクト「ネクストSFA」を自社サービスとして有しているのは、競合と比較してもアドバンテージであると思っています。
自然検索や広告等で発生させた有効トラフィックを、「UI/UX」を研鑽したオウンドメディアやサービスサイトで受け、コンバージョン(問合わせ・見積依頼・資料請求・ダウンロードなど)を獲得するまでは、通常のWebマーケティングの範疇ですが、その先のリード(見込客)を実契約まで推進する「インサイドセールス」の重要性が増しています。
ジオコードの「ネクストSFA」はコンバージョン後のインサイドセールスによるリード追従をWebマーケティングと連動して一気通貫で管理することができます。
Webインテグレート(制作)事業の可能性
唐澤:私はジオコードに12年在籍しているので、業界経験豊富な高松さんの客観的視点が逆に新鮮なんですよね。「From SEO」と「一社完結」が強みだ!と市場をリアルに体感された上でおっしゃっていただけているのに勇気が出ますw
その上で私達の事業である「Webインテグレート(制作)」もどんどん成長しなければと強く思います。前述でもあった「ホワイトハットSEO」な現在の世界観は私個人としても大歓迎ですし、インターネットの「ユーザーの能動的問題解決ツール」という利用価値を守っていかないと、Web制作業界の発展はないと思います。
Googleが20年かけてチーターを駆逐する為のアルゴリズムを研ぎ澄ましてきたように、我々Web制作を生業とするディレクター・クリエイターも「ユーザーの利用価値」のあるWebコンテンツ・システムを創り出せるよう日々成長しなければ!と。
高松:その通りですね。コンテンツの表現力はこれからも進化しつづけると思います。
インフラの発展から鑑みて、動画や3D等の大容量コンテンツは、これまでの常識をどんどん塗り替えてくはずです。
また、データサイズが大容量なだけでなく、決定的なユーザー体験ができる仕組みなど、真の意味での「UI/UX」の発展(発明)によって、CVR向上の打ち手が進化していくのは間違いないと思います。
まさしく「Contents is KING」な世界ですね。ワクワクします。
私がインターネットが大好きな最大のポイントは「ユーザーが主役のメディア」という特性です。いくら大きな資本が投下されているサービスであっても、ユーザーに使われない意味のないサービスは淘汰され、どんなにコンパクトでも問題解決を高い次元で実行できるサービスだけが生き残り、繁栄します。
Web3やAIなど社会に大きなインパクトをもたらす革新的な技術が台頭してくる可能性も高いですが、「技術ありき」ではなく「ユーザーの利用価値」という本質を見据えた「ものづくり」に取り組んでいきたいですね。
「未来永劫伸び続ける」事業であるために
唐澤:ジオコード原口社長の経営目標に「未来永劫伸び続ける会社」というコンセプトがあります。ジオコードは創業からこれまで継続してこの経営目標を達成してきました。
毎年社会情勢や市況が刻々と変化していく中、確実に伸び続けるというのはなかなか簡単なことではありません。
私たちもジオコードの一員として、事業の継続的成長を実現させることが重要なミッションだと捉えています。
高松:未来永劫事業として伸び続ける為には以下の因子が必要だと考えています。
伸びている業界を選択してビジネスをする
これまでお話してきた市場の過去・現在・未来から鑑みて、エキサイティングな業界でビジネスができていると確信しています。
「仲間(メンバー・パートナー)」が増え続ける
そのために採用活動を頑張っていますw。ぜひ興味を持っていただけた方はカジュアル面談しましょうw。
またメンバーの採用だけでなく、企業同士、チーム同士のアライアンスの拡張も「仲間」を増やすということに含まれています。
そのために真の意味で「魅力的なジオコード」を創っていかなければならないと思います。
以下は私が大切にしている松下幸之助さんの格言です。
高度経済成長期のシロモノ家電製造という業態でもこの意識です。我々の生業である「Webマーケティング支援」であればなおさらのことであると襟を正しています。
会社も、私個人も、部門のメンバーひとりひとりも「魅力的な会社」「魅力的なチーム」「魅力的な人」となれるよう日々研鑽していく所存です。
変化することを恐れない
この中で一番大切だと思っているのは「変化することを恐れない」です。
以下は高松がWebディレクター向けのキャリアセミナーで行った講和の一部です。
Webディレクターにとって「変化することを恐れない」には大きく分けて2つの軸があります。
<最新のテクノロジーにユーザー目線で触れ続ける>
マーケティングの本質は変わらなくても、市場環境、デバイス、テクノロジーがとんでもなく変化するのがWeb業界です。
Webディレクターは絶え間なく登場する新しいテクノロジーやサービスに「ユーザー目線で触れ続ける」ことが大切だとメンバーにいつも伝えています。
エンジニアは最新の言語やフレームワーク等を常に学習・習得しなければ、スキルが陳腐化してしまいます。これに対しWebディレクターは、コマンドラインを書く事はほぼありませんが、その代わりに、その新しいテクノロジーやサービスがどのようなユーザー便益をもたらすのか?を自身の実体験で持っていなければなりません。プロジェクトマネジメントやクライアントコミュニケーションで実体験を元にしている人は強いです。
平たい言葉で言えば「新しい物好き」という性質はWebディレクターにとって重要な素養です。
新しいものはだいたいが「ハズレ」なのですがw アタリを先立って経験し、自分のモノにすると大きなアドバンテージにもなります。
<適切なチャレンジ精神、リスクテイク意識>
自分やチームの力量ではとても対応できない高難易度の案件を見極められずに受注してしまうと、高確率でプロジェクトはうまくいかず、利益どころか大損出となってしまいます。このようなケースを「蛮勇(理非を考えず、むやみやたらに発揮する勇気。向こう見ずの勇気。)」と呼びます。これは良くありません。
だからと言って、自分とチームができる範疇の仕事ばかりをしていると、スキルが伸びる事は望めず、事業としてどんどん劣化・退化していきます。
「過去に事例がないパターンだけど、上司や有識者に助けてもらいながらトライしてみよう!」という適切なチャレンジ精神、リスクテイク意識があるWebディレクターは、結果として成長スピードがとても速くなります。
適切なチャレンジが多いというのは、新しい創意工夫が常に行われ、個人、チーム、事業が拡張し伸長している状態を生みます。逆に「自分らしく、自分のペースで」というユルフワな考えの方は、残念ながらジオコードのWebディレクター適正は薄いと思います。
若い方が経験のないことにトライするというのは、すごく勇気がいることだと思いますが、ジオコードには、私や唐澤はじめ業界経験10年以上の経験豊富なメンバーが多く在籍していますので「適切なチャレンジ」をしっかり見極め、サポートできる自負があります。コレが今のOM制作部の大きな強みと言ってもいいでしょう。メンバーには安心してどんどん背伸びしてほしいと思っていますね。
唐澤:「変化することを恐れない」すごく大切ですよね。ジオコードのWeb制作も上場を境目に、クライアント様の規模が大きくなり、課題の難易度、期待値が上がってきていると肌で感じます。今期(19期:2021〜2022年)OM制作事業は5カ年計画のスタートラインに立つことができた年だと思っています。
未来永劫事業として伸び続けるために、いつも変化を楽しんでいきたいですね!
高松:唐澤家の家訓は「楽しんでいこう!」ですもんねw。
<さいごに>
以上、高松部長&唐澤課長による対談でした。
記事によると早くからWeb業界に足をつっこんでいたお二人は、当時の「マニアック層」だったようですね(笑)。
でもそれは、きっとお二人が昔から「変化できる者」だったからなのでしょう。
ジオコードはこれからも未来永劫続くため、 「変化を恐れず、楽しんでいく」精神を持っている方をお待ちしています。
少しでも興味があれば、まずは「カジュアル面談」からでも大歓迎です。
それでは皆様にお会いできること、楽しみにしております!
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Webディレクター募集要項