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【GENT'S STYLE】公開記事:クラフツマンシップ列伝 第一回 サルトリア・チッチオ 上木規至氏

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はじめに
今、クラフツマンシップは未曾有の危機の時代を迎えている。
市場の縮小と技術継承、双方の問題に直面している。
果たして人が手を介して作りあげるクラフツマンシップの技術と伝統は形骸化し、その意義は消滅してしまうのか。
モノづくりに宿る真の価値とはなにか。
日本のクラフツマンシップをどのように世界に打ち出すべきか。
この問いかけが日本のクラフツマンシップを解き明かす鍵となることだろう。これはクラフツマンシップを継承するため、卓越した技術と共に、その土地固有の文化と人々が紡ぐ伝統、自らの美学に人生を捧げる人々のドキュメンタリーである。


クラフツマンシップ列伝 第一回
サルトリア・チッチオ Sartoria Ciccio 上木規至(うえきのりゆき)氏 

 英語でビスポーク(Bespoke)、イタリア語ではス・ミズーラ(su misura)と称される注文紳士服。ビスポークスーツは顧客を採寸、その数値に基づき型紙を作成、生地の裁断、縫製を行い、平均2回の仮縫いを経て、完成までに約60時間の職人による手作業を要する。

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