桜のしおり 春弦サビ小説
バンとドアを開け、彼女は本棚に一直線。
文庫本を取り出し、僕に突きつける。
そのページに僕の心を閉じ込め、ケンカの際には切り札にする。
その色褪せた桜の栞に魔力が宿っていると、志桜里は信じて疑わない。
これだから、かなわない。
僕はだらしなくゆるみそうになる頬を引き締め、彼女に告げる。
「うん、好きだよ。僕のほうがずっと」
(おわり)
春弦サビ小説に参加いたします
スズムラさんのかわいらしい歌詞「ハートの栞」からインスピレーションをいただきました ありがとうございます
*追記
にゃんくしーさん(二餡串さん?)による弾き語りも、ちぇけら!でございます ありがとうございました
最後までお読みくださり、ありがとうございました。 サポートしていただけたら、インプットのための書籍購入費にあてます。 また来ていただけるよう、更新がんばります。