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哲学少女よ、どうかそのままで。

私の友達。
突然スケールの大きな話をする友達。
純粋無垢の哲学少女。

純粋な疑問

彼女はいつも、突発的にスケールの大きな話をしてくるのです。

今日はこんな感じ。

かけ算の「×」ってなんであの形なのかな?
宇宙は無限っていうけど、無限って何?
過去に転生したりはしないのかな?

独特。

特段天然というわけではなく、しっかりしている子なのですが、上記のようなことをよく考えているそうで。

でも馬鹿にはできない。
説明はできない。

彼女の単純で純粋な疑問が、ひどく羨ましかったりするのです。


そういう決まり

私も、そんなことをよく考えていた時期がありまして。

もちろん、今でも創作人を目指すにあたって色々と考えたりはしますが。

気づいてしまうのですよね。

全部、「そうなっている」で終わらせられるって。

知り得ないことを考えたとて、きりがない。
どうせ人には限界があるのだから。

「大人びている」と散々言われて適応してきた私は、彼女の疑問たちにも見下すような気持ちでいました。

子どもっぽいなって。

でも、それを永遠に探求し続けられる心が羨ましい。
結論なんて求めず、考えることを大切にする彼女が羨ましい。

『「そういう決まり」ってどんな決まり?』

そんなことを問いかけてくる彼女が。


どうかそのままで

だけど私だって学生だ。
まだ子供だ。

そんな、純粋な思考を諦めるにはまだ早いじゃないか。

そう思いながらも、どうにも限界を感じる。

哲学少女よ、どうかそのままでいて。

街を歩く老夫婦を見て、「人生って長いよね」と笑うあなたでいて。

「今日のことも、いつか忘れちゃうのかな」
「人生、忘れることの方が多いよね」

あなたがそんなことを言うから、思わず筆を取ってしまった、今日の話。



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