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[UFN] 改めて感じるUFCのレベルの高さ

本日行われたUFC FIGHT NIGHT HOLM VS. BUENO SILVAはUFCのレベルの高さを改めて感じさせる大会だった。

注目の試合の結果

開催前に注目していたタイソン・ナムVS.アザト・マクスムは序盤にリードを作ったマクスムが2-1のスプリット判定で何とか勝利し、デビュー戦を白星で飾ることに成功した。

思っていたような鮮烈なデビューとはならなかったが、マクスムはナムが中々入っていけない序盤のラウンドで正確な打撃をヒットさせるストライキングの強さを見せている。

一方、タックルの入りはやや高くナムに切られるシーンが多かったので、大きな武器となっている印象ではなかった。

スクランブルの強さが少し垣間見えたものの、自分からテイクダウンを奪うことは中々出来ておらず、ナムに対しては打撃で差をつけた印象だった。

また早い段階で足を流されインローを効かされてしまったマクスムは3Rでいよいよ前に出てきたナムを迎撃することが出来ず、何とかナムの猛攻を凌ぐ形になってしまっていた。

下を崩されたマクスムは踏み込むことが出来なくなっていた為、手が出せず反撃に回ることが出来なかった。

もう一つの反撃手段であるタックルも切られてしまうため、ケージ際へと追い詰められる場面が増えた3Rでマクスムはナムに大きく差をつけられてしまう。

けれど序盤のストライキングでのリードが影響して、判定はマクスムに傾いた。

フライ級にしてはサイズが大きく、組むというよりも強く打撃を当てられるところが光ったマクスムは意外にも足へのダメージの入りが目立っており、効かされた後のディフェンス処理もやや安定感に欠けるように思えるところもあったので、連勝を続けている選手とぶつかった時に果たしてどうなるのか。

相手が強いほどポテンシャルを発揮する選手もいるので、もしかしたら強豪とぶつかるほどマクスムの持ち味は光ることになるのかもしれない。

そういったところも含めて今後の動向に注目が向けられる。

ランキング外の猛者たち

今回の大会で改めてUFCという世界トップの団体が誇る層の厚さに驚きを感じた。

世界で目覚ましい活躍を見せた選手たちが集うのがUFCなのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが。

それでも思ってしまう、ランキングにも入っていない選手でこのレベルの高さなのかと。

フライ・フェザー・ウェルターなどそれぞれの階級がそういった状態にあると思うが、特にライト級は恐ろしいことになっていると感じた。

ランキング内にも強力なファイターが多く、上へあがっていくのは非常に難しい階級であるはずなのに、ランキングに入っていない選手同士の試合が既に高いレベルにある。

サディコフやエルダーは今回の試合で勝利を手にしたが、その対戦相手も他の団体であればトップクラスに位置するような猛者だった。

それでもまだ上を仰ぎ見なければならないのがUFC。

そういったレベルのファイターに対抗できる選手が日本の団体に何人いるのかと考えると、本当に一握りになってしまうのではないかと感じてしまう。

そう考えるとフェザーやライトといった階級の実力的な距離はまだ大きく開いているのだろう。

だからこそROAD TO UFCでUFCを入りを狙う原口伸の優勝を願いたい。

初戦を良い形で勝利した彼にはその最高峰の団体に挑める可能性がある。

海外のレベルの高さを感じると同時に、そこに食い付いていくこれからの日本人ファイターの成長も見逃せない、そう感じるようなFIGHT NIGHTだった。


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