フィールドノート群馬県大泉町の「六月の祭り(フェスタジュニーナ)」の調査報告(2018年7月)
1.はじめに 「六月の祭り(フェスタジュニーナ)」は、ブラジルの祝祭暦で最も活気あふれる伝統行事のひとつともいう[ニウタ:131]。また、その重要性はクリスマスやそれに関連する諸行事の対になるほどである。起源は夏至を祝う土着の祝祭で、豊穣を祈るものであった。その後、そうした夏至の祭りがキリスト教に取り込まれ、聖人の祝祭日と混じりあった。そのため、六月の祭りは、結婚の聖人とされる聖アントニオ(6月13日)、祝祭の聖人である聖ジョアン(6月24日)、そして雨の聖人である聖ペドロと