見出し画像

1億円の資金調達したイケメン大学院生

これは割と最近の話です。(といいつつ6年くらい前ですが)
とある飲み会でお会いした若手スタートアップ男子のお話です。

現在の私の会社は、自己資本で回しており今更資金調達の必要もないのですが、
起業当時はなんとなくバイアウトやEXITも想定した動きをしておりました。(お恥ずかしい)

スタートアップ、資金調達、上場などと心地よい音の響きだけで少し浮かれていた3社目創業期でした。

その後は地味に真面目にプロダクト作りに邁進します。
同時に創業者の憧れる夢遊病からも目が覚めて現実的な路線(日銭の悩み)に向かって行きます。

そんな折、元々ご挨拶程度でお付き合いがあったVCさん(ベンチャーキャピタル)の主催で
「若手起業家の会食があるからどう?」と会食のお誘いがありました。

「自分おっさんですけどね〜」と一人苦笑しつつ、お世話になっていた顧問士業先生たちも参加するとのことで赤坂イタリアン会場にジョインさせていただきました。

20代~40代の起業家にVCやIPO専門弁護士、会計士など総勢10名前後でなかなか盛り上がった宴となりました。

大学出たての起業家も複数人おり、血気盛んでみなさん良い顔をされています。
その光景が

「時代を変えるべく薩摩藩士が集った寺田屋」

を想起させて、自分も上気していたことが思い返されます。

そして結果的に今も生き残っているのが下記2社です。
(自分も入れさせていただくのであれば3社ですが)

◯3Dプリンター出力サービス会社
Fラン大学出身の創業社長。先輩に可愛がられる筋肉キャラです。
3Dプリンターの黎明期で時流に乗った感じでした。
その後はDDMの対等などで伸び悩んでいますが、原形はとどめずともピボットして生き残っています。

◯クラウドファンディング
大学中退30代副社長。これもタイミングが良かったと思います。ネット資金調達が日本で少しづつ広まった時期でした。
やたら、ウチで出しませんか?と誘われて、その後別途mtg持ちましたが興味持てず。
その後は、う〜ん伸び悩んでいます。同時期に立ち上がったマクアケなどと大きな差が開いております。
ピボットしようにもステージ上がって厳しそうです。売却するにも魅力が足らず、身動き取れてません。
でも生き残っているので大したものです。

閑話休題。

その宴で、当時の顧問弁護士に大学(東京の超難関私大)の後輩として紹介されたのが法科大学院生のOくんでした。
まぁ相当なイケメンに長身、トークも品格と知性に富んだキラキラ男子、
とどめは司法試験を現役合格されているとのこと。

”天は二物を与えず”

いやいや、二物も三物も兼ね備えたイケメン。
そのようなスーパー好青年に人生で初めて会いました。

その他参加者の事業はあまりよく覚えておりませんが、血の通った芯のあるビジネスはあまりなかったように思います。

数ヶ月後、風の便りでOくんが1億円を資金調達したと聞きました。

当時はどこかのニュースサイトにも掲載されていたと記憶しています。
プロフと美顔にノックアウトされたVCがいらっしゃったんですね〜

「さすがイケメン」
「本物のアントレプレナーってこんな人を言うんだな〜」


としきりに感心したことを覚えています。

再度話を遡ります。
その宴でOくんから聞かされたビジネスプラン(ITシステム系)ですが、詳細を記載すると色々とバレてしまいそうなので割愛しますが内容的には、

私も「あれっ?こんなもん?」が第一印象です。

まぁ、私みたいな若輩者から見ましても、プランがアバウトすぎます。しかしその時点で既に資金注入して、
エンジニア人材を雇用していたので、気が早いなとは思いました。
隣席のベテランやり手と噂の金融系VCさんがワイン煽りながら
「若いですね、10年前だったら新しいですが、googleが同じの既にやってますから」
って独りごちていたことを覚えています。

さて、Oくんのその後。
1年ほど粘ってましたが起業家の夢は破れ去り、今現在はM&A専門の弁護士をしています。

久しぶりに思い返して彼の名をググってみましたが、だいぶんふくよかなお顔とお腹周りになって
当時のキレキレ感は落ち着いた様子ですが、相変わらずのイケメンでした。
そして昨年、弁護士を続けながら再度事業を立ち上げたようです。頑張ってください。

ビジネスは賢さや銘柄も大事ですが、時流を読む第六感はやはり大事だなぁと改めて思う今日この頃です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?