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サモス島~その2~

みなさま、こんにちは
まりなです。

先日、2週間ほどのギリシャの滞在から帰ってきました!
濃い2週間でしたが、この話はのちのちブログに書こうと思います。

さて、今回も前回に引き続きサモス島について!

サモス島で生産されるワインのほとんどが、「サモスワイン醸造農業協同組合 (United Winemaking Agricultural Cooperative of Samos)」によって生産されています。
この協同組合は1934年に設立され、現在は約2,200軒の農家と契約をしています。
ギリシャで成功している数少ない協同組合の1つです。

協同組合とワイナリーはどう違うのでしょうか?

ワイナリーはご存知の通り、買いブドウまたは自分で栽培したブドウを使用して醸造からボトリングまで行います。
自分たちの好きなスタイル、好きな商品名で、好きなように販売できます。

一方協同組合は基本的にその地域全体の農家さんからブドウを仕入れ、醸造からボトリング、販売まで行います。
協同組合に加盟する大きな利点は、ブドウを必ず売り、すぐにお金にできるところ。
ワイナリーだと設備投資やワインを生産する際に発生するコスト、また、実際に販売できるまでの時間が長い場合があります。
協同組合はその地域の栽培家が安心して農業を続けられる存在なのです。

サモス農同組合でのテイスティングルーム
サモス島でワイン生産のために昔使われていた機材
昔、協同組合で生産されていたワインたち

弊社で取り扱いのある「プロフェット」と「ヘルミット」は協同組合の新しい試み。
自然酵母を使用してアルコール発酵をし、酸化防止剤を入れずにボトリング。

プロフェットの生産に使用される卵型コンクリートタンク

今回の訪問では、ヘルミットを生産するために使われている畑に向かいました。
ちなみに、プロフェットとヘルミットは1つの畑で栽培されたブドウのみを使用したワインです。

 道中の景色
ブドウ栽培家さん

こちらの栽培家さんは、バイオディナミック農法を用いてブドウ栽培を行っております。

バイオダイナミック農法とは「月や太陽など天体の動きから小さな虫の働きまで、自然界の全ての事象が関係し合い、農場という一つの生命体を作っているという考え方に基づく農法」です。

個人的にはバイオディナミック農法を行っている農家さんにお会いするのが初めてだったので、とってもわくわくしました。

ブドウ畑
みみずがたくさんいる健康的な土を見せてくれる農家の方
許されるのであれば連れて帰りたかった超絶ラブリーな猫様

彼の畑は1994年と1995年に植えられた樹齢約30年のものです。

彼は人間が地球本来の生態系を壊している、と言い、それを元に戻すためにビオディナミック農法を行っているそう。

昔から彼の家系は農家で、「満月の日には果汁が外に出てしまうため選定を行わない」など先代の知恵を駆使しながら栽培。

化学肥料や農薬は一切使わず、畑の周りに自然に生えたハーヴや砂でブドウを守っています。

ハーブと水とお酢でつくった自家製農薬
ペットボトルの中身は自家製農薬

ブドウ畑ではなく、畑に存在するすべての生き物に敬意を払っている姿がそこにはありました。

揺るがない信念をもっている人の話を聞くのはとっても楽しい!

そんな1日でした。

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