見出し画像

サントリーニ島 ~その1~

みなさま

こんにちは

8月1日から15日までギリシャへ出張に行ってきました!

この2週間は短いようで、一日一日の内容が濃く、多くの発見と学びがあり感覚的には3か月ギリシャにいた気分です。

今回の旅はこんな感じ:

アテネ→サントリーニ島→クレタ島→ケファロニア島→サモス島→アテネ(エヴィア島)の順番。

東・西・南と回ってきました!

今回日本からはシンガポール経由でギリシャへ向かいました。
日本からシンガポールまで6.5時間。
シンガポールからアテネまで11時間。
アテネに到着後、国内線でサントリーニ島(55分)まで向かいました。

サントリーニ島のマップ

サントリーニ島はエーゲ海のキクラデス諸島南部に位置する、面積約73km2、人口約13,000人の小さな島です。

ティーラ島(本島)、ティラシア島、ネア・カメリ島、パレア・カメリ島、アスプロニシ島の5つの島で構成されています。

一番大きな集落はフィラで、有名な観光スポットです。

これらの島々はかつて、1つの大きな島で、紀元前1628年頃に海底火山の爆発的噴火(ミノア噴火)により、地中のマグマが噴出してできた空洞状の陸地が陥没してカルデラを形成し、現在のような形になりました。(カルデラとは火山の活動によってできた大きな凹地のことを指します)

島の端にいると、島全体が見渡せます。

そんな、世界でもユニークな島、サントリーニ島はギリシャのワイン業界にとってとっても重要な産地です。
なぜなら、ギリシャの土着品種として世界的にも有名な「アシリティコ種」原産の地であるからです。

"Assyrtiko is one of these rare white grape varieties that can grow on hot and dry climatic conditions, while at the same keeping the high alcohol in perfect balance by its crisp acidity. It is more of a textural variety, emphasizing extract, body and structure, rather than an aromatic grape. Assyrtiko originates from Santorini, where it makes the lean, mineral and very concentrated PDO Santorini (ΠΟΠ Σαντορίνη) whites........
......Assyrtiko outside of Santorini keeps the crispness and minerality but it also shows a higher level of primary fruit aromas and a less dense structure."(Wine of Greeceより)

「アシリティコ種は暑く、乾燥した土地で育ちながら、高いアルコールとバランスがとれるクリスピーな酸味を保てるレアな白ブドウ品種の1つです。この品種は、アロマティックな品種としてではなく、抽出、ボディ、骨格を感じさせる、テクスチャー型の品種です。アシリティコ種はサントリーニ島原産であり、引き締まった、ミネラル感と凝縮感を感じさせるPDOサントリーニの白ワインを生産します。サントリーニ島外で栽培されたアシリティコ種は、クリスピーさとミネラル感は保ちつつも、より第一アロマの果実みをもち、骨格もより細いワインを生産します」(Wine of Greeceより)

上記にあるように、サントリーニ島のアシリティコは他のギリシャの産地では生み出せない味わいを出すのです。

それは、島のユニークな地形や環境に由来します:

土壌:
サントリーニ島の土壌は古代に発生した火山から形成された、火山岩質と砂質土壌です。土壌にはほどんと水分が含まれておらず、そのため有機生物もほとんど存在しません。これを意味するのは、フィロキセラというブドウの根を食べ、枯らしてしまう虫が生存できないということ。そのため、多くのブドウは自根で育ち、樹齢も長いです。

気候:
夏は暑く乾燥し、冬はマイルド、という典型的な地中海気候を持ちます。降水量はとっても低く、夏にはほとんど降りません。
冬に降った雨や朝の霧に含まれる水分は、気孔の多い土壌によって吸収されます。
夏の高い温度は、絶え間なく吹く強風や海からの涼しい風で緩和されます。強風はブドウにとってなぎ倒される危険性があるため凶器になります。ですが、涼しい風はブドウをゆっくり成熟させ、酸味を保つという効果を持ちます。

サントリーニ島独自の仕立て方法「クルーラ」
サントリーニ島のブドウ畑

強風や強い日射からブドウを守るために編み出されたのは、バスケット状にブドウの樹を植栽する、「クルーラ」。
サントリーニ島のユニークな生態系に適応した、島独自の栽培方法を行っている産地なのです。

今回はざっくりと産地のご紹介でした。

次回は、私が食べてきたもの、見てきたものをご紹介します♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?