見出し画像

お財布を忘れてピンチ…助けてくれた人ありがとう

最近娘が通学に電車を使い始めました。
「電車か…」そう思ってふと思い出したことがあります。

私も学生の頃、高校、大学は他県。就職も他県だったのでよく電車を使っていました。
いずれも1時間~2時間くらいかかったのですが私は一人暮らしはせずに実家から通っていました。

その時失敗した事を思い出したので今日はそれについて書こうと思います。

就職をして電車で通っていた時のこと。
私は定期と財布を別にしていた。当時携帯はあったが定期になるような便利な機能はまだなかった。

定期にはとりあえず隠し財産として千円入れていた。

その日は電車に乗ったときに気づいた。
「あ、財布を忘れてる…。」
でも、定期は持っていたので、ま、いいか。どうしてもお金が必要なら仕事場に行ったとき同僚に借りよう…と楽に構えていた。

最寄りの駅を降りて、ここからはバスに乗っていくことになる。
その時に気づいた。

定期の中に入ってるはずの千円がない!

それがないとバス代が払えないから職場までいけない…。どうしても行かなきゃいけないし、私は必死になってカバンの中を探した。どこかに落ちてないだろうか…。しかし、ない。いつか使って補充するのを忘れていたのかもしれない。

正真正銘の無一文だった。

同僚に迎えに来てもらうか…仕事の予定表を見ると仲の良い人はみんな出払ってる時間だった。

どうしよう…バスの時間は近づいてくるし…

ふと見るとケーキ屋さんにたたずんでいる店員さんが見えた。50代くらいの女性の店員さん。恥ずかしかったが、勇気を出して近づいて行った。

「いらっしゃいませ。」
「いや…、あの。ケーキを買うんじゃないんです。実は…」
私は事の成り行きを全て話し
「…と言うわけで困ってます。千円お借りしてもよろしいですか?明日必ずお返ししますんで。」
店員さんは
「分かりました。でもこれ、お店のお金渡すわけにいかないんで私個人がお貸ししますね。」

運転免許証など何か置いていこうかと思ったのだが、その店員さんは笑って「信じてますから。」と言って貸してくれた。

私は何度もお礼を言ってケーキ屋を後にし、その千円を使ってバスに乗り無事職場へ向かうことが出来た。

次の日千円の入った封筒と感謝の手紙、菓子折りを持ってケーキ屋さんを訪ねた。

店員さんはにっこり笑って
「こんなことまでしていただいてありがとうございます。お金もうあげたつもりでいたんです。ちゃんと返してくださってありがとうございます。」
と言ってくれた。

自分が本当に困ってる時人の優しさは身に染みる。私の場合は職場へ遅れずに行けたという事だったが、このちょっとした親切が人の人生を左右することもあるかもしれない。

私も何か困ってる人がいたらほんのちょっとした親切をだせるようにと思った。

あのときお金を貸してくださった店員さんありがとう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?