結婚はタイミング、だから離婚もタイミングだよ
この間友達のAちゃんと話をしていた時に最近離婚した共通の友達の話になった。
「そう言えば○○ちゃん離婚したよね~、私気持ち分かるな。わたしもマジでしようとしたことあったもん。」
私は驚いて
「え?そうなの?Aちゃんも?旦那さんと仲良いと思ってたんだけどな…。」
「ま、悪くなかったんだけど、子供が生まれて大変だった時にケンカになって本当にしようと思って離婚届に自分の分書き込んだことある。」
「それって本気じゃん!」
「うん。本気だった。けど、諦めたの。」
「へ~、そうなんだ。そこまで本気だったのに何で?」
そう聞くと、
「やっぱりね、最終的に子供がパパも一緒じゃなきゃ嫌だってね…。」
その当時Aちゃんにはすでに子供が3人いた。
「あ~、なるほど。そっか、そうよね~。」
私はしみじみ頷いた。
けど、Aちゃんはフフッと笑って、
「いや、ここからが面白いんだけどさ…」
「ん?なに?」
Aちゃんには3兄弟の息子さんがいるんだが、今じゃ2人が高校生、1人は中学生になっている。
その3人の息子さんが最近こう言ったらしい。
「なあ、お母さん、いつになったらお父さんと離婚すんの?」
Aちゃんはびっくりして、
「はぁ!?何言ってんの?あんたたちが別れないでって言ってたんじゃん!」
「ま、あの頃はね。おれたちもうそこそこ育ったし、いいんじゃね?お母さんの好きにしなよ。正直お父さんといるのしんどいんだよな、俺ら…。な?」
長男が次男と三男に言うと二人とも頷いた。
「お母さん、普通に正社員で働いてんだし経済的にも問題ないだろ?一人でも全然大丈夫だよ。てか、その方がおれらも気楽かも。」
三男が言った。
その話を聞いてびっくりした。息子さんが今になって両親の離婚を薦めてくるとは思いもしなかったからだ。
「で?どうするの?離婚するの?」
「いや~、それがさ。今はする気全くないんだよね。子供が小さかった時はする気満々だったけどさ。私働いてるし、経済的にも問題なかったしね。
今はもうめんどくさくなっちゃった。
旦那はむかつくときもあるけど、車も出してくれるし、家計も支えてくれてるしさ~。私にメリットもあるからね。
ま、いいかな一緒にいてもって感じ。
愛情の「愛」が抜けて「情」になってるけどさ。」
「へ~、そうなんだ。」
「あの時子供たちが良いよっていってたら絶対離婚してた。今は自分の気持ちが離婚から離れたから勧められてももうめんどくさいやってなっちゃってさ~。
よく言うじゃない、結婚てタイミングだって。だから、離婚もタイミングだよ。
私たちは離婚のタイミング逃したの。」
なるほどな~と思った。
確かにタイミングは全て自分でコントロールできない。
物理的な事を起こすとき行動する時期は自分で考えて選べても、「結婚」や「離婚」など相手が必要な事柄なら、自分はタイミング良くても相手は悪かったり。
自分ひとりでタイミングを決めて実行できることだとしても、環境に左右されるときもある。
例えば、新築を建てたタイミングで、地震が襲ってきたり、店をオープンしたとたんにコロナ禍になったり…。
ある程度「運」と言うものがタイミングにはあるんだなぁと思った。
そう言った「運」に左右される部分はどうしようもないが自分でコントロールできる部分は考えて良いタイミングをつかめたらなと思う。
私がそんなことを考えてるとAちゃんが言った。
「でもさ、私、自分が書き込んだその時の離婚届まだ持ってるんだよね。
ダンナには見せたことないけどね。」
「え?なんで?いつか使うの?」
私が驚いて聞くと、
「有効期限とかあると思うから実際コレを使うわけじゃないけど、これから先また夫婦に何が起こるか分からないじゃん。
だからさ、相手に対して、私は実際ここまで用意してたんだぞって言う証明にもなるし。
何て言うのかな~、御守り。」
そう言って笑った。
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