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精子発見60周年記念碑、の話【東京小石川】

冗談か猥談かと思うでしょ?
でも、これはとてもまじめなお話。

この石碑が建っているのは、東京小石川にある東京大学大学院理学系研究科附属植物園。
古い銀杏の木の下に建てられている。

説明してくださった教授によると、こんな感じ。
植物には、雄の木と雌の木を持つ物がある。ここに登場する蘇鉄も銀杏もその一種。そして、高等植物の『ほとんど』は花粉で受精する。これは皆さんよく知っている。

そう、花粉で受精する。

だけれども、68年前に日本人がこの場所で、蘇鉄と銀杏が精子により受粉することを発見したということ。初めはみんなに笑われたこの発見がついに真実だと証明されたことを記念して、最初に精子を見つけた銀杏の木根元にこの石碑が建てられたというお話し。

世界で初めて精子による受粉が発見された銀杏の木

古い植物であるシダなんかは、もともと精子によって受粉することが知られていたんだそうだ。
先生に聞いてみたけれど、精子と花粉の違いは、ざっくり言うと自力で動けるかどうか。
ちゃんと説明してもらうと、大真面目で、ものすごくスケールが大きくて、生命の不思議を感じられる、そんな話。

自力で動けるってことは、それ自体が独立した一個の生物なのか?植物と動物の違いってなんなのだろうか?とか色々クエスチョンが渦巻いたけれど、それは次回先生に聞いてみる。

よく見ると、入口のところにある蘇鉄のそばにもプレートが立っていた。

説明入り
鹿児島から移植された蘇鉄

植物園は、たとえ美しい花々が咲き誇る季節ではなくても、生命の神秘に溢れていてオモシロイ。

春の嵐が吹き荒れた春分の日の植物園散策は、他にもおもしろいことがたくさんあったので、後で旅行記にしたいと思う。


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