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1000日計画。その後。

乗り越えるのが容易ではない障壁に出会ったとき、
私は読み返す文章がある。

20年ほど前、
心の琴線に触れ、
ノートに書き留めたものだ。

「おまえは苦労がしたいのか」江州商人の心意気

昔、呉服物を担って、いつも碓氷峠を越えていた二人の商人がいた。

一人があるとき、さぞ疲れたように、路傍の石に腰をおろす。

「疲れたではないか、ひと休みしよう。
この峠が、もう少し低かったら楽に越されて、うんともうけられるのになァ。おまえ、そうは思わんか」

うらめしそうに、高い峠を見上げた。

「オレはそうは思わない。それどころか、この峠が、もっともっと高くて、険しかったらいいと思っている」

そう答えたのは、連れの江州商人である。

先の商人はいぶかって、
「どうしてだ。おまえは苦労がしたいのか。おかしなやつだ」
とニガ笑いした。

「そうじゃないか。この峠が楽に越されたら、だれでも越して商売するから、あまりもうからないのだ。この峠が、もっと高くて険しければ、だれも、この峠を越えて商いをする者がいなくなる。それを越していけば、商売は大繁盛するのだ」

江州商人で成功した人が多い。

さすがに生き馬の目を抜くといわれる、江州商人の気迫ではないか。

成功は努力の結晶である。楽に得られるものは、貧と恥のみである。

「光に向かって100の花束」高森顕徹から抜粋


簡単に超えることができない障壁だからこそ、
そこに価値ある。

費やした時間が多大だからこそ、
そこに達成感がある。

100マイル(160km)レースを
走り切った者を人は「100マイラー」と呼ぶ。

4月27日、
私は「100マイラー」になった。

1000日計画。

これにて完遂。

乗り越えるのが容易ではない障壁に出会ったとき、
たじろがず挑む。

そこに成功・成長の種があると私は思う。

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