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副業・フリーランス 仕事探しのヒント

副業やフリーランスとして働くことを決めたら、仕事探しが最初の一歩です。多くの場合、まずエージェントに登録し、マッチングした企業の仕事を請け負うところからはじまるでしょう。会社員としてのビジネスキャリアが長く、転職経験があっても、業務委託の仕事探しは、はじめての経験です。

私は15年以上の社会人経験、そして過去に4回の転職経験がありました。しかし、フリーでの仕事探しは戸惑いが多く、早速一社目で失敗。半年で契約を打ち切りました。本記事では、これから副業・フリーランスとして働くことを決意した方が、はじめて仕事を探す際のヒントをまとめました。(IT業界で、非エンジニアの職業経験を持つ筆者の経験に基づいた情報です!全ての業界・職種に当てはまる訳ではない点ご留意ください。)

エージェント経由の業務委託契約の種類

エージェント経由の仕事には主に2つの契約種類があります。登録したエージェントに、どちらの契約となるかを確認しましょう。

IT業界のスキルを持っていて、そのスキルを活かした仕事を探している場合は、下記図表の2番目の「準委任契約」にあてはまる場合が多いです。

副業・フリーランスで業務委託をする場合の契約の種類

私も、「準委任契約」で仕事を受託しました。仕事を請け負う際、「とにかく始めてみる」精神で飛び込んでみたものの、上手くいかず半年で契約を途中解除。今思えば、いくつか注意ポイントがありました。そちらを順に解説していきます。

1. 設定された報酬額が低い

求められている業務内容に対して、設定されている報酬額が低い場合は注意です。はじめての仕事探しでは、自信のなさから低めの報酬額を受け入れがちです。私の場合もそうでした。業務委託での経験がないことから、どこまで貢献できるかが分からず、まずは低い水準からスタートしようと考えたのです。提示金額が高めに設定されているオファーもありましたが、週5日勤務+出社が条件となっている場合がほとんどで、自由な働き方を模索していた自分には合わないと感じて避けていました。

業務委託の場合、多くの場合が時給です。これも、今までの年収がベンチマークになりづらいため、困惑しました。自分はフル稼働した時に、今までの年収の70%ほどの報酬水準になるように交渉し、週4日から始めました。

報酬額は絶対に交渉しましょう。話が矛盾しますが、そもそも最初に提示している額が低い企業はやめておいた方がいいです。業界水準を知らない(専門性にリスペクトがない)、出来るだけ人件費を抑えたい(やりがい搾取)など、その会社の体質を反映している場合があります。あなたの専門性を尊重して、はじめからある程度の水準の報酬額を提示している会社を選びましょう。

2. SOW=作業範囲があいまい

依頼する業務内容が、かっちり決まっていない場合も要注意です。業務委託の場合、スタートアップ企業がほとんどです。後述しますが、発足してまもないスタートアップ企業の場合、複数の業務領域において、それぞれ専門性の高い人材を正社員として雇ってしまうことができません。正社員として雇えば、会社が社会保険料を負担しなければなりませんし、簡単に解雇することが出来ないからです。このような企業では、単価の高い「単能工」よりも、単価の低い「多能工」が求められる訳です。ITの非エンジニア職であれば、マーケティング、プロダクトマネージャー、UIデザイナー、サクセスマネージャーを全部一人で回すイメージです。これは、外資のIT企業ではちょっと考えられないことですよね。

このような「多能工」的な働き方をすることにもメリットはあります。とにかく、本を読んだりYoutubeで勉強をして、学んだことを実践していく。これを高速で回していく訳なので、個人のスキルは高速で上がっていきます。自分でサービスを立ち上げる時の、必要なスキルも身に付くでしょう。しかし、ここで問題となるのが、委託元の経営者の理解。もし経営者が、SOW=Scope of Work (作業範囲)の概念がなく、出来るだけ安く、より多くの仕事を、より高いクオリティーで依頼したいと考えていたなら、あなたが依頼をこなせばこなすほど、要求レベルをあげてくるでしょう。やり甲斐搾取の被害者にならないように注意しましょう。

3. 社員数が少ない

上記でも説明しましたが、そもそもエージェント経由で業務委託を依頼するのはスタートアップ企業がほとんどです。専門性の高い人材を長期間、正社員として雇うだけの体力がないために、業務委託という形態を選ぶ訳です。(👈そうでない企業も探せばあります。それは次回説明します。)そのような企業は、もちろん発足してまもなく、社員数も少なく、そして社内文化が不安定です。

少人数のスタートアップ企業では、1人でも退職した場合、残った社員が穴埋めをするしかありません。残った社員が、その職種に拘わらず、属人的なチームワークを組んで乗り切っていく他はないのです。もしあなたが、スタートアップ企業の正社員として働いているならば、もちろん覚悟を決めて、そんな理不尽を呑み込んで乗り切っていくことでしょう。しかし、そもそも権利が保障されていないフリーランスであったならば、同じような覚悟で臨んでいくことは難しいかもしれません。

まとめ

今回は、副業・フリーランスとして働く場合に、どのような業務委託元を選んで仕事を受けるべきかについてまとめました。

副業・フリーランスという働き方を選択する人が増えている一方で、従来の働き方との違いに戸惑い、ミスマッチで契約を解除するケースも同様に増えているのではないでしょうか。業務を受ける際は、この仕事から何を得たいのか、自分の軸を持って判断していく必要があります。最初の一歩でつまづいても、常に自分軸を見つめて、正しい判断を続けていけば、そのうち実績が伴って働き方も安定するでしょう。みなさん頑張りましょう。私も頑張ります。


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