えみこん

ペットは、「人間」という「険しく厳しい宿命を背負う魂」への、神さまからの慈愛溢れる贈り物に他ならない。 かけがえのないペットの存在意義を、”動物病院の日常”から発信できれば・・と思います。

えみこん

ペットは、「人間」という「険しく厳しい宿命を背負う魂」への、神さまからの慈愛溢れる贈り物に他ならない。 かけがえのないペットの存在意義を、”動物病院の日常”から発信できれば・・と思います。

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          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第8話

          「希望の光」 ここまで話して、ニャーは、大きくひとつ息を吐いた。 そして、ニャーは遠くを見るような目を窓の外に向けながら話を続けた。 「もうすぐ私は天国に還ることになるだろう。 ただ私は猫として永く生きすぎた。だから普通の猫のように、ただただ、マコとのこの暮らしが幸せすぎて、まだまだマコと一緒にいたいと思ってしまう。  マコが可愛くてしかたないのだよ。 私を慕い、私に寄り添ってくるマコが可愛くてしかたないのだよ。  天に還ったら私は虹の橋でマコを待つだろう。 マコがこの先の

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第8話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第7話

          「絶望」 その夜、僕は再び先生のところにやってきた。 レオとの約束をうまく果たせて先生もほっとしているだろうけれど、ナナのことでまだ思い悩んでいるのではないか、それが心配でやってきた。  先生の姿は病院にはなかった。だから、先生のお家に行ってみた。 今夜も先生は一人で泣いていた。 やはり、ナナのことでまだ思い悩んでいるんだろうか。  先生は、家族が寝静まってから、一冊の絵本を見ていた。 あの「虹の橋」の絵本だった。 先生は、その絵本を繰り返し眺めながら泣いていた。 そして

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第7話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第6話

          「追慕」 次の日、僕は先生のところにやってきた。 今日も花壇に奥さんの姿はなかった。  昨日は目に入らなかったけれど、藍色のアガパンサスがナナからのメッセージのように思えるほど豪奢に気高く咲き誇っていた。 その藍色に心を惹かれながら僕は病院にするりと入り込んだ。  今日の先生は、泣き腫らしたように瞼が腫れぼったい以外はいつも通りの先生だ。 「いつまでも悲しんでいる暇はない」と、まるで自分に言い聞かせるように先生は治療に没頭しているように思えた。  そんな思いに応えるように

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第6話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第5話

          「マザー」 僕は、今日も先生のところにやってきた。 花壇に奥さんの姿はなかったが赤色のスイトピーが輝きを放つように生き生きと咲き誇っていた。 その美しさに見とれながら、僕は、するりと病院の中に入り込んだ。  今日も病院は大賑わいだ。先生たちも本当に忙しそうだ。 次々に飼い主さんを引き連れて、病気の動物たちがやってくる。  病院全体が忙しい雰囲気だからなのか、入院中の動物たちも今日はなんだか、そわそわして落ち着かない様子だ。  そんな中、玄関のドアをあけて一人の人が入って

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第5話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第4話

          「悔恨」 僕は、今日も先生のところにやってきた。 今日は風が強くて、花壇が桜の花びらで埋め尽くされていた。  奥さんは風に吹かれ舞う桜の花びらを寂しそうな表情でじっと見つめたまま立ちつくしていた。 まるで奥さんの目から桜色の涙が流れ落ちているようにも見えた。 奥さんは手に色とりどりの花束を持ったまま、散りゆく桜の花びらを悲しそうに見つめているのだった。  でも僕を見つけると、奥さんの表情はぱっと明るくなり、「ベア。おかえりなさい。」といつもの元気いっぱいの明るい奥さんに戻っ

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第4話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第3話

          「奥さんの花壇」 僕は、今日も先生のところにやってきた。 先生の病院は先生の家の1階にある。玄関には奥さんがいつも手入れしている花壇がある。   今日も色とりどりの花が咲いていて、奥さんが、ちょうど雑草をとっているところだ。 今はグリーンマムの花がとても良い匂いをさせて蝶々の僕を引き寄せる。  グリーンマムに留まっていると奥さんが「あら。ベア。帰ってきたのね。」と蝶々になった僕に声をかけてくれた。 なんだか、奥さんには、僕のことがわかるみたいで、とってもうれしい。  神さま

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第3話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第2話

          「幸せのおしゃべりタイム」 術後10日目には手術の傷跡に残っていた抜糸が終わり、術後も一段落した。  本来、僕の病室であるⅠCUは病気の重い動物や手術直後の動物が入る部屋である。だから、術後、一段落した僕は必然的に入院部屋に移されることになる。  入院部屋は違う部屋にあるため、そこからは今のように病院全体を見渡すことはできないし院長室の先生の姿も見えなくなってしまう場所になる。 でも、僕だけ、わがままは言えない。  いよいよ看護師さんが僕を入院部屋に移そうとした時、先生が「ベ

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第2話

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第1話

          【あらすじ】  生後3か月で死んでしまった黒猫「ベア」。 彼の魂は生まれ変わるまでの間、特別に地上に遊びに行くことを神さまから許される。   出かける先はベアを最期まで看取ってくれた獣医さんのところだ。 その獣医さんは、動物たちの声なき声を汲み取り動物の幸せのために飼い主をあるべき方向に導く「魂の縁(えにし)の使者」だった。  動物病院の日常の中で巻き起こる動物たちのペットとしての命を懸けた闘いと、その命を懸命に守ろうと全身全霊で闘う獣医さんの姿を間近で見る中、ベアはその獣医

          「縁(えにし)の使者の獣医さん」第1話