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ファミレスの窓から思うこと。/ 一万円分の本を買う。/創作小説の第1稿が仕上がる。【2023/8/11~12】


『ファミレスの窓から思うこと。』


十一時頃に駅の近くのロイヤルホストに入り、早めの昼食を済ませることにした。頼んだメニューが届くまでのあいだは、店内の様子や、窓の外を歩く人を眺めていた。
小説を書くようになって、
「他のはどんな服を着ているのか」
「どんな動きや仕草をするのか」
「どんな話し方をするのか」
そういうところが気になるようになり、人間観察をするように努めている。

店内を見ただけでも、本当にたくさんの人が居る。
ソフトドリンクを二杯頼んで時間を潰していた若いカップルや、白髪の老夫婦。この老夫婦は近くのマンションに住んでいるような都市的な老夫婦なのだろうか。それとも、買い物のために街中までやってきた田舎の老夫婦なのだろうか。
この暑い夏の祝日にも関わらず、しっかりとジャケットを着こんだビジネスマンが商談中だったりする。この店の責任者と見える気の強そうな太めの女性が、抜け目なく店内の様子に気を配っている。かと思えば、若い女性の店員がアルコールスプレーを客の目の前で床に落としている。

窓の外を見ても、ひっきりなしに人が行き交っている。
この人はなぜここに居て、これからどこに出かけるんだろう。
何を考えて今日の服装を選んだんだろう。
その服はどこで、誰と買ったんだろう。

外面に見えるものは単純でも、そこに至るストーリーがきっとある。
同じように、人間というものも複雑な背景を持ち、それぞれの視点で物事を見つめている。
一つの行動を決定するにしても、それまで積み上げてきたありとあらゆる経験や知識が人格を成している。明確な論理で動いているかというと、そうでもなかったりする。
その人間の複雑性を、違和感なく表現できるようになりたい。
論理と論理が矛盾を抱えながらも複雑に絡まりあい、全体像が掴めそうで掴めない人間という存在を、魅力的に表現してみたい。

そんなことを考えながらも食事を終えて、デザートに嫁が頼んだクリームあんみつを二口もらう。
30歳を超えてからは、表面のフルーツとかあんことかよりも、下のほうにある寒天が美味しい。

『一万円分の本を買う。』


電子書籍の販売サイト「bookwalker」でコイン45%還元セールをしていたので、買おうと思っていた本をまとめて買う。
資本主義の次に来る世界
目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
植物に死はあるのか 生命の不思議をめぐる一週間
観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか

その翌日にジュンク堂に行って、買うつもりは無かったのに買ってしまう。
【アウトレットブック】世界の果てで大切なことに気づく100の言葉
プロの小説家が教えるクリエイターのための語彙力図鑑
SF超入門 「これから何が起こるのか」を知るための教養

もともとの積読も相当あるので、読書にも力を入れていかなければいけない。
こういったインプットから何かしらのエッセンスを得て、アウトプットとして吐き出す。そういうことを繰り返してきたい。

公開した動画の再生回数とか、noteの記事の反響を見る限り、今のところ僕のアウトプットは概ね汚い吐瀉物であると判断しなければいけない。
汚いけどなんか良いね、ってハートマークを押してくれる人には本当に感謝したい。そういう人たちのことを考えると、いつか僕は宝石みたいに綺麗に輝く素晴らしいものを嘔吐できるようになりたいと思う。

『創作小説の第1稿が出来上がる。』


以前から書いていたAIに関する創作長編小説の第1稿が仕上がった。
しかしこれが面白いものになっているのかということは、相変わらず分からない。そもそも僕は、小説というものがなぜ面白いのかということをちゃんと理解できていない。

制作に取り組んでいたこの二カ月少々のあいだ、僕の脳内でうごめいていた登場人物たちの感情の動き。
最初はおぼろげなイメージであったものが、徐々にたしかなものとして出来上がっていった人格と、その姿。
それぞれが持つ論理や思考までを、上手い文章で順序立てて表現できているのか?そしてそれは、他人に伝わる形になっているのか?

第2稿への添削は、四カ月か五か月後くらいの自分に任せてみたい。
相当の時間を置いて、主人公もヒロインも自分の脳内から完全に消え去ったあとに、この小説を読み返してその人格が復元できるのかということをやってみたい。
復元できなければ、もしかするとプロットにも手を入れる必要があるのかもしれない。文章の洗練や並び替えで対処できる幅は限られている。キャラクターの動きが人間として自然なものになっていないのならば、違和感のないプロットに修正しなければならない。

とりあえずまあ、粗々ながらも第1稿は出来上がった。
あとのことは少し先の未来の自分に任せてみよう。


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