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高卒無職23歳 パソコン教室入会編「将来はまさかの文豪?の巻」

前回の「ひねくれ坊主 ここに参上!!の巻」はこちら!(一人称「おら」縛りはもう終わり)
初めて閲覧して頂く方の為にもざっとおさらい。
高卒無職23歳 ひねくれ坊主が、「タイピング早く打てたらカッコよくない?」と思いパソコン教室に入会!それに伴って実際にあった出来事を面白おかしく、ストーリー仕立てでお届けしていくよ!!


私の通っていたパソコン教室は、ざっとこんな流れ。

  1. タイピングを1時間(ブラインドタッチをマスター出来ていない人は)

  2. その後の時間はword・Excel等の教材と一緒に映像を見て練習問題を解くという事を1単元終わるごとに繰り返す。

積み重ねは大事

いや、もうゲームじゃん

私は入会と同時にamazonで2万円を切るパソコンを購入した。
購入するや否や、すぐタイピング練習を始めた。「タイピングコロシアム」というタイピング練習ゲームにて。
画面に表示される言葉を入力する事により、自分のモンスターが敵のモンスターを攻撃して、敵のHPを全て削る事が出来れば勝利という仕組み。
正直「ゲーム感覚」ではなく私からしたら、手に汗握る「ゲーム」であった。気付いたらもうこんな時間!そんな事はざらにあった。
これのお陰で超短期間で私はブラインドタッチを習得した。

間違えるとダメージを食らう為、正確性も付く優れもの


ここだけ見たらゲームだよね?


気付いたら文豪に?

いつの間に、、

パソコン教室に向かう途中、マスク下で少しニヤニヤしていた。
私のタイピング能力が著しく向上している事を理解していたからだ。
昨日より今日、今日より明日というテンポ間で向上していた。
「先生どんな反応するかな~、その先生の反応に対して私はどういう立ち振る舞いをしたら面白いかな~?」なんて思いながら。

パソコン教室に着き「ひねくれ坊主 ここに参上!の巻」で説明した私のタイプの先生に、おでこで検温してもらう。その時間が楽しみだったりもする。「手首」とかではなく「おでこ」で検温するというところがポイント高い。その為に香水を事前に軽く吹きかけたりして、、、そういうのがお互い付き合う前の微妙な距離感の時期を連想させてくれて良いのだ。

その時が一番楽しかったり??


では、待ちに待ったタイピング練習。 終わった後に毎回スコアが表示され、その度に先生を呼びスコアシートに記載してもらう、その流れをひたすら繰り返す。 


私「すいません」

結果が振るわなかったかのように覇気のない声で呼ぶ。
先生「はい! おっ、お~凄い伸びましたね」
漫画のような二度見をしながら先生は言う。そりゃそうだ、この前見た時の何倍ものスコアになっているからだ。それに入会してまだ間もない。
私「あっ、ほんとですか?、、まあ、ならよかったです」
自分の才能に気付かない主人公のように私は言った。


私はこの一連の流れを内心とても楽しんでいる。なんというか本当に馬鹿というか、究極の自己満である事に変わりはないだろう。
こういう風になってみたかった、そんな思いがきっとあるのだろう。

自分の才能を自覚していない

先生方はシフト制で出勤されていた為、中には1週間近く会わない先生もいた。そんな先生からの視線をタイピング練習の際にひしひしと感じる。
「見てる見てる」私はそんな風に思いながら手を動かしていた。


私「すいません」

いつものように自信無さげに先生を呼ぶ。
先生「あれ?なんか見ない間に、、、この前もブラインドタッチ出来てましたっけ?」
流石に明かすか。ただ普通に明かしても面白くない。
私「文章を書くのが昔から好きで、それを今タイピング練習も兼ねてパソコンで打ち込んでいるんです」
タイピング練習をしていた事を普通に明かすのではなく、「文章」を書いて練習したという知性をどこか感じさせるような事を咄嗟に言った。勿論嘘だ。
先生「素敵ですね、私も本読むのが好きなので。何か小説とかですか?」
先生は興味津々だ。
私「ハハ、まあそんな感じですね」
バレてしまったかのように軽く微笑み、最低限の反応しかしなかった。私はかなり小説に関しては精通しているがその話題をそれでもする?と問うように。


帰り際だった。
先生「今度ぜひ○○さんの書いた文章を読んでみたいです。将来立派な文豪に成られているかもしれないですもんね!」
私「そうですね機会があれば。いやいや~そんなに甘くないですよ~」

まさかの文章を見てみたいと言われてしまい、少し焦った
仮に先生の為に文章を書いてみて案外ウケが良く、私もそれで味を占め本当にその道を目指す事に。
あの時その場の思い付きで、ふざけて言っていた事がまさか現実になるとは、、、、将来そう思い返す日が来るのかもしれない。

何が起きるかなんてわからない







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