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秋の山口でひっそりと「最高峰」に触れる

8月が終わりましたが、今年の夏は特別に暑かったので皆さんこう思ったのではないでしょうか。
「この暑い夏を乗り越えるために、何か楽しいことをしなければ……」

フェスや
BBQや
花火大会など。

しかし「コロナが怖いから予定を見送った」という方も多くいることでしょう。「予定3つのうち2つをキャンセルした」という感じかもしれません。


「最高の夏」を少しでもがまんした方に、来たる秋に向けて、ひとつ提案をさせてください。

10月から11月にかけて、和太鼓・弦楽器(ヴァイオリンなど)・管楽器(トランペットなど)・ピアノのトッププレイヤーが集まり、山口県内をめぐるコンサートツアーが開催されます。

このコンサートツアーのすごさについて、3つばかりお伝えさせてください。

1つは、出演者。

出演メンバーのうち、4名をご紹介します。それぞれ公式プロフィールのページへのリンクを載せていますのでご覧ください。

 和太鼓 林 英哲《はやし えいてつ》さん ©S.Oguma


チェロ 田中 雅弘《たなか まさひろ》さん ©Rikimaru Hotta


ヴァイオリン 長原 幸太《ながはら こうた》さん ©読売交響楽団


ピアノ 田村 響《たむら ひびき》さん ©武藤章

演奏家のプロフィールは「その世界の固有名詞」で溢れているので、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、
いずれも圧巻の経歴で、ごく簡単に言ってしまうと、世界水準の超一流です。
日本を代表するオーケストラで主席をつとめた方もいます。
所属の違う、これだけ豪華なメンバーが一同に会してコンサートをすることはあまりない、と発起人の田中雅弘さんは話しています。

去年の「元気やまぐち創造プロジェクト」の演奏写真(シンフォニア岩国)
去年の「元気やまぐち創造プロジェクト」の演奏写真(アスピラート[防府市地域交流センター])去年は和太鼓ではなく、チェンバロが演奏されました

ちなみに、管楽器と弦楽器のクラシックコンサートはよくありますが、そこに和太鼓の名手が加わるというのは、ちょっと珍しいコラボです。身体の芯に響き渡るような和太鼓が、クラシックと出会うとどうなるのか。生演奏で聴いてみてください。きっと唯一無二の体験になります。

2つめ、お値段について。
コンサートはある程度のお値段がするものです。「プロの演奏家が集まる=それだけの価値がある」、自然なことです。
しかしこのツアーコンサートは、出演者の顔ぶれからは信じられないほど、リーズナブル。
チケット代は3,000円です。学生であれば半額の1,500円。
なぜリーズナブルなのか。
理由のひとつに、文化庁の「JAPAN LIVE YELL project」(コロナ禍からの芸術文化活動再興のための助成金)に採択されたコンサートだから、というものがあります。
皆さんに存分にその恩恵にあずかってほしいと思っています。

▽文化庁のJAPAN LIVE YELL project(コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業)


山口県の近くに住んでいる方には朗報!さっそくスケジュールを立ててみてください。
遠方にお住まいの方は、コンサートを織り込んだ旅行を企画されてはいかがでしょうか。
(もちろん、その時の感染状況によっては厳しいかもしれませんが……)

このコンサートのすごさの3つめは「県内各地で行われ、プログラムと出演者も会場によってバラエティがあるため、観光しつつ何度も楽しむ余地がある」ということです。

演奏ツアーマップ

「音楽は好きだけど、クラシック音楽は今まで縁がないんだよな」
そんな方にもかなりおすすめしたいコンサートです。
演奏する曲目もメジャーどころを押さえていますので、曲名は知らずとも、いざ聴いてみると「知ってる!」と思うことでしょう。

そもそも、こんにちまで続く「クラシック音楽」は何百年と聴き続けられている、ロング・メガヒットジャンルだともいえます。
それだけの魅力があるものに、触れないでいるのはもったいない。

今はどんなコンテンツも配信される時代です。クラシックのコンサートも、家にいながら、手のひらの上で、いくらでも楽しめるようになりました。
それをあえてリアルで体感してほしいと思います。

音楽の名手と同じ空間に座って。演奏が始まる前の痛いくらいの静けさに息をのむ。それが一挙に破られ、音の洪水に全身をどっぷり浸す。
「リアル」ならではの体験です。

クラシックのコンサートには行ったことのなかった方も、1度聴けばそれ以降、最寄りのホールで行われるコンサートが気になり始めるかも知れません。
それは派手なことではなくても、皆さんの普段の暮らしに起きる大きな変化だと思うのです。