子供の頃の旅の体験と記憶。
親であるならば、子供に色んな経験や体験をさせてあげたいと思うものでしょう。
それが海外旅行であろうが、家の中で「みんなで人生ゲーム」だろうが、個人的には大差はないと思っているわけですが、「特別な体験をさせてあげたい」って思う人は当たり前にいると思うんですね。
私の子供の頃は、夏休みにはどこかしらに旅行に連れて行ってもらえました。
千葉の海、秩父の山、東北各県へのドライブ旅行、北海道旅行と、親父が暑いのが好きではないということで、ほとんど全部、東北方面への旅でしたが、毎年どこかしらには言っていた。
で、それから30年経ったわけですが、幼稚園から小6くらいまでの、6年・7年くらいの間にした旅で、私がその中で覚えているものを書いてみたいと思います。
・秩父の両神山に山登りをして、途中、前が見えないレベルの大雨になって、すぐ横が崖である山道を小走りで下山して死ぬかと思ったこと
・岩手でわんこそばを食って、その後、弟がそれを全部吐いたこと
・岩手の浄土ヶ浜で、妹が波にさらわれて死にそうになったこと
・北海道のトドワラ近くの宿が尋常でなくボロかったこと
・炉端焼きの店で出た花咲ガニがめっちゃ美味かったこと
・奥入瀬で大雨になって、清流もクソもなかったこと
・福島かどっかのゆるい坂道で立ちションしてたら、車のサイドブレーキがかかっておらず、ゆっくり車が動き出し、母親が「キャー!」と叫んで、親父がダッシュで走ったこと
ザッと思い出してみるとそんな感じで、「綺麗な景色」とか、「綺麗な宿」とか、「食ったご飯」とかのことは、皆無に近いレベルで覚えてませんね。
明確に覚えているのは、トラブルやアクシデントがあったことくらい。山形や秋田にも行ったと思うんですが、何の記憶もありませんw
もちろんこれは、私個人の体験と記憶であり、弟や妹に聞いたら、全く違うことを覚えているかもしれません。
しかも、昔話を親とすると、場所の記憶はほとんどないですね。
「そういう事実があった」ってことは覚えていますが、それがどこだとかいつだとかは全然覚えていない。
ただ、小5くらいの時に隣の家の幼なじみの新潟の親戚の家に2人で旅した時のことは、結構、色々と覚えていて、「一緒に行く相手が変わる」ってだけで印象は大きく変わることはあるかもしれません。
というわけで、思い返してみるとしょうもないことばかりを覚えているわけで、親が「子供にこれを見せたい!体験させたい!」って思ったであろうことは全く記憶にすら残っていなかったりするので、親としては、過剰な期待なんかは持たず、「一緒に楽しめればいい」くらいの気持ちでいた方がいいですね。
覚えてはいませんが、「たくさん、一緒にどこかに行った」っていう明確で暖かな記憶は心の底に確かにありますし。
で、別に旅行でなくてもいいと思うんですね。
中々、休みが取れない人だっているでしょうし、今の時期のように「どこにもいけない」っていう現実もある。
なら、近所の公園に弁当を持っていくのでもいいし、近所の河原に行くのでもいい。
友達家族を誘ってプチキャンプをするのでもいいし、チャリンコで遠出をするのでもいい。
とりあえず、うちの家族で何度もリピートしている旅の記憶は、上に書いた北海道のトドワラ近くのボロッボロのキッタナイ宿での体験であり、いつまで経っても笑い話になる体験。
トラブルとアクシデントというプロセスを家族で共に体験できて、後で笑い話に出来るっていうようなことが、後々、1番よく覚えている家族にしかわからない素敵体験になるのかもしれませんね。
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