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あがる花火と言語訓練のなかの拍手

今日は花火を見てきました。無垢にみえる空間に黄金色の尾を引いて浮かび上がる花火。割れて大輪の花を咲かせると、見ていた私たちは思わず拍手…。そんなことを繰り返していたら、この花火は言語訓練セッションの中でお子さんの目の前に広がるおもちゃ・遊び・課題ができた瞬間・完成の形なのではないか、そしてそれを見てつい自ら拍手してしまい嬉しそうにこちらを見てくるお子さんたちは、実はいつも花火の上がって開いた瞬間を見ているのと同じほどの喜びに満ちているのではないか、…そう感じました。

はじめはおもちゃの遊び方がまずわからない。そのおもちゃが”こうやって遊んで!そしたら僕はこんなに楽しいおもちゃなんだよ!”とデザインや仕組みで発信し教えてきてくれているのがわからない。見通し力が弱かったり全体を把握し理解する力が弱かったり因果関係に気付けなかったり、ということもあります。それがSTとのセッションの回数を重ねていくと、おもちゃで遊ぶのが少しずつ上手になり、いずれ遊びのスタートから完了(完成の形、ゴールがあるということ、やり遂げるということ)までがわかるようになります。STと一緒に”できた‼”を味わう瞬間にしびれるようになります(笑)。
 そうなると、上記のようないい笑顔が出て来てさらに正面の相手(=他者=ST:言語聴覚士)をも巻き込んで楽しもう・喜ぼうとしていきます。
 ……すごい!大きな進歩です。

8月の夜空に花開く花火を見てつい出てきた拍手は、みんなのかわいく輝く顔を私に思い出させました。みんなにとってはおもちゃが”できた!”が、この花火のようにきらきら輝く強烈な瞬間なのかもしれない、と。


 


 


 

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