ことばを育む~おもちゃ一直線だったのに…チラ見いただいちゃいました♡
3歳の男の子、STセッションの場でおもちゃを見て“それやる!”と、手がまっすぐ一直線におもちゃに伸びる! そこには、やっていいかも・やれるかも・もしかしたら相手の都合でやれないかも、といった躊躇は一切なし。それがいずれは“それやりたい”の意思表明が出せるようになったり、“それ、やってもいい?”と目の前の相手に尋ねてみようという気持ちになったり。他者に意識を向ける気持ちが薄かったお子さんが、セッションを重ねるうちに確実に他者の存在を意識するようになる。おうちで、クラスで、STセッションで、園で、おじいちゃん・おばあちゃんのおうちで、もしくは習い事の場で、さまざまな生活空間での経験を通してそのような成長のステップを獲得していく。その過程が毎日ほんとに見ていて愛しく飽きることがありません。
ここから、“他者にも事情があることを理解する”という境地に至るまでにはさらにもう少し時間がかかるのですが、自分が他者に意思表出して、そこから他者の反応を待って、その反応を元に交渉を重ねていく、そして自分が生きる世界の中で心地よい時間をたくさん作っていく。彼ら彼女らのそんな人生の獲得を構築するお手伝いができるのが、私は嬉しくてしかたありません。
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やはり一人遊びが好きで、他者となにか一緒にやることにほとんど興味がなかった4歳の女の子。セッションの中で私は彼女に小さないたずらをちょこちょこ仕掛けます。彼女の一人遊びにちょっとちょっかいを出してみたり、彼女がいままさに取ろうとしたおもちゃを素早く私が先に引き寄せて他のおもちゃと並べて見せて「どっちにする?/どっちがいーい?(ニコニコ)」と聞いてみたり…。おもちゃと彼女だけで結ばれていた線が、そこで初めて彼女が “ ?あれ?うまくいかない、なんで?” とdisturbする私の存在に気付き、きょとんと私を見つめてきてくれるようになり、すると線は迂回を始め少しずつ曲線になり…彼女とおもちゃと私の三項関係に。。そうなるとしめたもの、彼女は私という他者に注目していくのが少しずつ上手になっていきます。
また別の日、同じように一人遊びが好きな4歳の女の子が、今までは “そんなのわかってるけど私はしないわヨ” というふうにノってこなかったのが、この日初めて私のまねっこ(彼女はその日おいしそうなプリン柄のTシャツを着ていて、私はまず二人で鏡でお腹のプリンの絵をチェックし、そのあと取り出したおままごとのプリンを食べるまねをした…)をしてくれました!ごっこ遊びに “まぁ今日はノッてやるか” というふうに…。いつもは横目で“ふ〜ん”と私のすることを見ているだけだったのに、この日はついつい出てきたスプーンに手が伸びて私と一緒に食べまねをしてしまったようです。私の方をちらっと見ながら(笑)。最高の瞬間です。
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この3人のお子さんたちは、発語も少なかったのがこのごろ本当に発声場面も増えてきて、そして出せる子音も増えてきて、言葉まねや発語も増えてきて、先生たちに甘えるのも上手になってきて…周りの関わりのおかげとご本人の元来持っている力のおかげで、また一つ成長のステップを踏んでいくようです☆
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