首都高 完全攻略ガイド ~高速の中継・夜景ドライブ・運転練習に
首都高はJCTが多く,頻繁に車線変更の必要があり,カーナビがあっても通るのが不安…という人が多いです。
そんな方のための「首都高完全攻略ガイド」をつくりました。
※首都高以外の首都圏の高速については,別ページで解説しています。
1.首都高の構造
首都高は,都心部と横浜部に分けられます。
そしてそれぞれ,環状線(緑),連絡線(青),湾岸線(紫),他高速との連絡線(赤),非連絡線(黒)に分けられます。
まずは次の図で構造を理解しましょう。
都心部は,「都心から他の高速道路に向かう目的」や,「ある高速道路から他の高速道路の中継する目的」で使われます。
また,連絡線・非連絡線は(青・黒・一部赤)は南方向から時計回りに1~11とナンバリングされています。
続いて,横浜部を見ていきます。横浜部は上の東京部の図の南端の赤2本と接続しています。
横浜部は,「都心ー横浜間を移動する目的」や,「横浜の高速道路に連絡する目的」で使われます。
ナンバリングは横浜のみにある路線がK1~K7(K4は欠番),東京に続いている路線が湾岸側からBと1です。
上のそれぞれの図で,目的の高速道路に続く「赤」の道への経路は「赤」「黒」の道以外ならどの経路を通ってもいいというところがポイントです。
つまり,「緑・青・紫」の道にいるなら,迷ったとしても首都高を降りずにリカバリーが可能です。
2.進行方向制限
首都高を複雑にしている原因の一つが,ある方向とある方向の連絡をしていないJCTの存在です。
複雑そうに見えますが,次の5つに分けて一つ一つ赤矢印にあるJCTを見ていくと,案外読みとけることに気づきます。
①非接続/都心側から非接続
1号線と2号線は,C2に接続していない。
4号線と7号線は,都心側から進む場合C2に接続していない。
②Y線の同方向接続
神田橋・京橋からYに入れるのはC1外回り(逆方向は内回りへ出る)
汐留からY(KK)に入れるのはC1内回り(逆方向は外回りへ出る)
⇒Yを使ってもC1の方向は変わらない
③Uターン禁止
平和島・大師での東京部Uターンはできない。
芝浦・大井での横浜部Uターンはできない。
④一方向禁止
京葉からC2外回り,5号線関越方面からC2内回りには行けない。
⑤箱崎周辺
1号線から進むとC1外回りだけと接続。
6号線と7号線同士は接続していない。
読み解けるからといって,これがすぐ覚えられるかというと無理があります。自分が通るルート内に上記JCTが含まれるかどうかだけチェックすれば問題ありません。
ところで,電車の路線図は誰しも見たことがあると思います。
首都高やそれに接続する高速を電車の路線図風にアレンジしたものがあり,大変有用です。
首都高を使った外出を頻繁にする方なら,印刷するなりスマホに入れるなりして手に入れておきましょう。
3A.推奨ルート(高速の中継)
この章では,首都高以外の高速同士を中継するために首都高を使う場合について考えます。
前述の通り,色々な経路があるため,必要に応じて最適化を行ってください。
大別すると,C2ルート/ C1ルート/ 湾岸ルート があります。
C2ルート
比較的方位が似ている高速を中継するなら,都心のC1まで行かずにC2を回ったほうが良いでしょう。目的の高速への表示が出るまでC2を走り続ければ良いため,運転に慣れていない方でも安心なルートです。
C1ルート
ほぼ真逆の方位の高速では,内側のC1を経由するルートを使うと,直線的に移動することができます。そういった場合は,C2ルートではなくまずC1まで向かい,C1を周りながら目的の高速に向かうルートを選択すると良いでしょう。
湾岸ルート
次の2ルートでは,湾岸線を用いるのが一番早いです。
3B.推奨ルート(夜景ドライブ・運転練習)
1.で述べたように,「緑・青・紫」の道を通る限り,首都高を降りずにあらゆる場所に行くことができます。
言い換えると,環状線(緑),連絡線(青),湾岸線(紫)のみでルートを組めば,同一料金で好きな限り首都高ドライブが可能です。
同一料金というのがミソです。最短距離のICを選び,出る方向を入った方向と同一にして出ると,途中どんなに大回りをしても,最短距離分のみが請求されます。
そのため,以下で紹介する閉ルート(閉じたルート)のなかで,適切なICを選べば,非常に安価な高速ドライブを楽しめます。
ただし,ガソリン残量にはくれぐれも注意してください。(首都高内にガソリンスタンドはない)
夜景ドライブルート
首都高は夜景が綺麗です。まずは有名な夜景スポットを通る閉ルートをご紹介します。
運転練習ルート
首都高は,車線変更や合流,多重カーブなどが多く,首都高の走行に慣れれば大抵の一般道は不安を覚えることなく走行できるようになります。
そこで,車やバイクの運転したて(2ヶ月目~),あるいは乗り換えしたての時期に,首都高を運転練習目的で周回するおすすめ閉ルートを紹介します。
※最低限の運転技術(60km以上のスピードが安定して出せる,多重カーブが曲がれる,車線変更・合流できるなど)を身につけてからでないと事故の危険性があるので,ある程度運転になれてから挑戦しましょう。
4.首都高の特殊なスポット
大橋JCT
大橋JCTはC2と3(東名/C1)を結ぶJCTで,一気に高度をかせぐ螺旋状の構造が特徴。
カーブしながらの車線変更が必要なため,走行難易度は首都高屈指といえるでしょう。
日中や夜間のC2→東名方向は渋滞しがち。
箱崎ロータリー(Uターン可能)
箱崎ロータリーは首都高にある唯一のロータリーで,多方向から進入でき,多方向に出場可能です。
看板だらけのロータリーを走りながら車線変更が必要なので,走行難易度は大橋JCTとほとんど同じぐらいに高いです。
ただ,ロータリーの構造上,首都高のUターンが可能なので,進行方向を変えたい場合に重宝します。
大黒PA(Uターン可能)
大黒PAは上下線で共通の首都高内のPAです。
上下線で共通ということは,PAに一回入ることで,来た路線と同じ路線を逆方向に進むことができます。つまり,箱崎ロータリーと同じように首都高のUターンが可能です。
休日や連休時は,集会などを規制するためPA自体が閉鎖されていることがあるため,事前に電光表示板をチェックしましょう。
Y線(高速八重洲線)・KK線(東京高速道路)
Y線はC1の内側にある路線で,渋滞が多い江戸橋JCTを迂回することができます。
また,Y線内の八重洲乗客降り口で,首都高を降りずに同乗者を八重洲地下街につながる出口に降車させることができます。この場合,首都高を降りていないため,料金は発生しません。
八重洲乗客降り口では,乗車させることはできない(降り口先のドアが高速側からしか開けられない)ので,東京駅から乗車させるには隣接した八重洲東駐車場に行く必要があります。この際はまた首都高に戻ったとしても首都高を降りた判定が発生するため,大回り等できなくなるため注意しましょう。
加えて,KK線という一般道(首都高外)に接続するため,料金所があります。
ただ,KK線は10分以内に通過し首都高に戻ることで無料で通行できるため,大回りにはよほど遅いスピードで走っていない限り影響がありません。