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眠気が起こるメカニズムを紹介する。

1つ目は概日リズム(サーカディアンリズム)である。

私達は1日24時間というリズムに合わせて体をコントロールしている。

朝に起き、
昼に活動して、
夜眠る
というような普通の1日の流れである。

普通のようだが、
体内では起きる時間の少し前に
コルチゾルというストレスに抵抗するホルモンが分泌される。

起きた瞬間から身体に掛かるストレスに
負けないようにするために勝手に調整してくれている。

そのあとから少しずつ交感神経が優位になっていき、
体温が上がり、活動する身体へと変わっていく。

日中に十分活動している時には
体温が最高まで上がりパフォーマンスも上がる。

そして、日が暮れていくにつれて
メラトニンというホルモンが体内に出始める。

メラトニンはもう夜だぞということを身体に伝え、
身体を休めるために睡眠をとる準備を始めさせる。

その時から徐々に交感神経優位の状態から
副交感神経優位の状態に切りかえられ
だんだんと眠くなってくる。

私たちの身体は
このリズムを毎日勝手に調整してくれているのである。

だが、
現実でそのリズム通りに身体は反応できているだろうか?

夜中でも家ではすぐに電気が使え、
テレビやスマホ、パソコンなどを
いつでも見ることができる。

外に出ても24時間営業のお店があったり、
街灯に照らされたり、
どこからでも光を受けることができてしまう。

光の刺激を受け取ると脳はどうなるだろうか?

人の目は光という情報を受け取った瞬間に
交感神経が優位の方向に傾いてしまう。

自律神経のコントロールはなかなか自分ではできない。

なぜなら、
自律神経は環境の変化に
勝手に反応してしまうようにできているから。

そんなこんなで交感神経が優位になった瞬間に脳は働き始める。

本当のリズムでは寝るはずだった時間に、
テレビ、スマホ、パソコンを使うことで、
目に光という情報が入ってしまい
脳が働き始め、寝れない状態になってしまう。

私も整骨院の患者さんやいろんな人の話を聞くが、
スマホを見ながら寝落ちしてるという話を多く聞く。

そういう方たちに聞くと
「寝つくのは早いんです」
と、皆さん口を揃えたかのように言います。

それで、寝起きは最悪だと
ほとんどの方が感じている。

それは睡眠ではないんです。

それは、
疲れで目からの情報を拒否して
まぶたを勝手に閉じてしまった脳の反応です。

それでも脳は直前まで入ってきた
情報の処理をするために
ずっと働いたままの状態なんです。

それでは起きたときにスッキリするはずがない。

だから、それではダメなんです。

そんな睡眠では自律神経も整うわけがない。

なので、
睡眠を改善したいのであれば、

朝に起き、
昼に活動して、
夜眠る。

という、普通の1日の流れをしっかり意識しましょう。

アドバイスするなら
朝起きたら日を浴びて起きたことを感じ、
日中は仕事でもスポーツでもおもいっきり動き、
夜は自分のために明日も全力を出せるようにしっかり休む。

その意識だけです。

特に、
夜寝る前の最低30分~1時間には
スマホ、テレビ、パソコンを見ない
リラックスする”自分のための時間”を作るようにしてください。

アロマを嗅いだり、
リラックスする音楽を聞いたり、
紙ベースの本で読書をするのもオススメです。

とりあえず、
自分がリラックスできることならなんでもいいと思います。

そうすると脳も自然と眠る準備に入っていきます。

明日を楽しくするために
今日の睡眠を大事にしましょう。


次回はもう一つの眠気のシステム「睡眠圧」について話します。

またん、ゆたしくうにげーさびら
(また、よろしくお願いします)



※自律神経には交感神経と副交感神経という2種類ある。
・交感神経 ⇒ 戦う、仕事中など動いている時の神経
・副交感神経 ⇒ 眠くなったり、リラックスしている時の神経

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