#6 新年

新年あけましておめでとうございます。

旧年は本厄だった。やっと終わると思っていた矢先、厄年には「後厄」というものがあり、しかも後厄のほうが厄が強いらしい。もう厄年とか考えるのはやめにしよう。

正月は溜めていた本やマンガ、見たかったアニメやドラマ、映画を見て過ごしていた。現実から逃避することは、とても楽で、そして何と怠惰なのだろうか。
仕事モードに戻るにはかなりの時間を要することだろう。

さて新年になったことだし、今年の目標なんかを考えるにはもってこいの時期になった。
私の個人的な目標は「自立」だ。

他者に依存するのはダメなのだ。
裏切られるリスクは常に排除しなければいけない。
共依存が理想。そんな妄執を抱いていたが、それは裏切られた経験がないから言えていた。裏切られるのは一番心に傷を負わせるんだ。
裏切らせるな。信頼するな。深く愛しちゃいけない。傷つくのはもうコリゴリなんだ。

執着の力は恐ろしい。
その対象のことしか考えられなくなる。
脳のリソースが全てそれに向けられる。
何をしていても常に頭に「それ」がいる。早く手放さなければ、自分のことすら大切にできなくなる。

頭ではわかっていても、それでもすぐには止められない。それが「依存」「執着」の怖いところだ。
「愛」という小綺麗な言葉で着飾っても、この淀んで粘着質で、そしてどうしようもならないくらい重苦しい感情を肯定するには、新しい言葉が必要になりそうだ。

ああ、まだ何かの間違いで僕のものにならないかと思っているよ。何と傲慢極まりないのだろう。

早くこのヘドロを消したい。
今年は綺麗さっぱりとはいかずとも、このヘドロを引き剥がす努力と、そして今へばりついているヘドロよりももっと滑らかなヘドロを見つけることに邁進していきたいと、そう思った年始なのであった。