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耕不尽~はたらくということ~:研修講師

昨年後半から社員研修の講師の仕事を始めました。機械系技術者への教育でテキストを使って解説をしたり、4~6名のグループに分かれて議論やワークをします。またリモートでの講義となる場合もありますが、この場合は100人程度を相手に話しっぱなしということもあります。サラリーマン時代には大勢(時には数百人)の前でスピーチやプレゼンテーションを行ったり、社内教育を行ったりすることはありましたが、研修講師はまた違った雰囲気があります。

研修講師は知識や技術を教えるサービスを提供しますが、社員研修の場合、顧客はその研修を依頼した会社です。目の前にいる受講者は直接的な顧客ではなく、サービスの成果を確認する指標と言えるのかも知れません。したがって受講者に訴えかけたり寄り添ったりというよりも、いかに依頼者の意図する状態に受講者がなるかがテーマとなり準備や当日の振る舞いが検討されます。

ビジネスライクで受講者に冷たい感じがしますね。講師によっては淡々とテキストをトレースしていく方もいますが、私の場合は自身が技術者だったこともあり経験を基に現場で起きるリアルな話(多くは失敗談)をしてしまうため脱線しがちです。もちろん依頼側には事前に十分そうなると伝えて許可をいただきます。経験を重ねながら依頼主、受講者共により高いレベルで満足いただけるよう講師スタイルを確立させていきたいと思います。

講師を始めて良かったことがあります。それは研修を通して若い世代と係わることがとても刺激になることです。教える一方で彼ら彼女らの新鮮な考え方や発想に触れ感心することが多々あります。また新しいシステムやツールの勉強にもなり、私自身も成長しているように感じます。ただ経験や知識を押し付けるのではなく上手に取り込んで発展に繋げてもらう、そんな係わりができれば最高です。

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