好みの殺し屋。
数ヶ月前のコロナ明けの頃の話。
ようやく近くに住む友人と再会できた。友人の職業柄、会社員の私より数倍も慎重な生活を送っていたこともあり本当にやっと会えたのだった。
カウンターで乾杯をし、コロナ月間のお互いの近況を話し、何がきっかけだったか、ふと自分がハマっている漫画について初めて彼女に語ったところ、何と!その漫画は彼女の中でもベスト5に入っていたことが分かった。
数十年来の友人だったにもかかわらず、私たちはお互い漫画を読むことを知らなかった。
感動した本などはしょっちゅうお互いに貸し借りをしていたし、落語や展覧会やミュージカルなどいろいろなジャンルを一緒に楽しんでいたにもかかわらず、なぜか「漫画」のカテゴリーはお互い封印されていたため、一度も話題に上らなかったのだ。
何となくだけど、オタクっぽいと思われたくなかったからかもしれない。
そして、最近シリーズが終わってしまった漫画の話。去年だったか、大阪の書店で原画展が開催されていたのをSNSで見つけて、楽しみに行ったもののあまりのしょぼさにがっかりきて、スペースが限られてるとしても原画をそんな風に飾るのってどうなのか、この場所にそんな設置はないでしょう、と一人憤っていた。
そしていちばん盛り上がったのが、殺し屋の話。
どういう殺し屋が主人公だと面白いか。
脇役のキャラがぶっ飛びつつ丁寧に描かれていると、主役が生きてくるよね、などなど。
ハイボール片手に殺し屋の好みを言い合う このバカげた楽しい空間。
大人って最高。
来年には映画化の第二弾、漫画も次のシリーズがそろそろ始まる。エンターテイメントが限定されたコロナの秋。殺し屋の活躍を今か今かと待っている。
この記事が参加している募集
温かいお気持ち、ありがとうございます。 そんな優しい貴方の1日はきっと素敵なものになるでしょう。