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【理想と現実】

正月、長男夫婦が2歳半になった息子を連れて遊びに来た。

お産の為に帰っている娘もいるので誠に賑やかである。

娘がご懐妊中なら、長男のお嫁さんのお腹の中にも、実は赤ちゃんがいるのだ。目出度い限りである。

長男のお嫁さんが娘に訊いた。

「◆◆ちゃん、どっちぃ~❓️」

「女の子ぉ~~」

それを聞いた長男のお嫁さんがしみじみと言うのだった。

「わぁ~いいなぁいいなぁ~っ❗️女の子いいなぁ~」

長男のお嫁さんは、最初の子供が男の子だったので、次は女の子が欲しくて欲しくて仕方がなかったのだ。

ところが、今お腹の中にいる赤ちゃんは男の子なのだ。

それも双子の男の子なのである。

女の子どころか、一挙に2人も増えて、男の子が全部で3人になるのであった。

「男の子を3人育て上げたら後が頼もしいぞぉ」

などと僕がエールを送ったところで、彼女の女の子欲しさが変わる訳ではなかった。


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