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【貨物列車】

病院での診察が終り、敷地内にある薬局に、処方された薬を受け取りに行った。

ところが、薬局の中の椅子は先客でいっぱいになっている。受付だけ済ませて、外にあるベンチシートで順番を待つことにした。

薬局の待ち合いの椅子には、コロナ対策から患者さんが間隔を開けて座っているので、普段の半分程の人数しか座れず、何人かが外に溢れているのだ。

外のベンチシートは薬局に背中を向けるように設置してあって、座るとJRの本線がよく見えた。

座ってスマホをいじっていると、やがて電気機関車に引かれた長~い貨物列車が目の前を通過し始めたのだ。

「ピ~~ッ❗️」という機関車の汽笛の後ろを、何台も繋がった貨車が通り過ぎて行く。

しかし、相当に長い列車なのだが貨車の殆んどが空なのだった。

僕は積んでるコンテナが何台あるのかを数えることにしてみた。

「ガタンガタン、ゴ~~ッ!ガタンガタン、ゴ~~ッ・・・1・・ガタンガタン、ゴ~~~ッ2・・ゴ~~~ッ3・・ゴ~~~4・・ゴ~~~~~ッ5・・ゴ~~~・・・」

そして、飽きる程の長~い列車は走り去っていった。

JRコンテナでの輸送システムが時代遅れなのか、はたまた不景気のせいなのか。載っていたコンテナは僅か5台だったのである。

なんか日本の現状を垣間見たようで寂しくなってしまった。


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