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【復員兵との再会】

むか~し昔、僕がまだ保育園に通っていた頃の話・・・

戦後間も無い昭和30年代、当時はまだ戦争の匂いが色濃く残っていて、街中には〈傷痍軍人〉や〈乞食こじき〉の姿もチラホラと見えた・・

そんなある日のことである。お爺ちゃんがウチの家の前で、戦争で死んだと聞いていた知人にバッタリと出会ったのだった。

驚いたお爺ちゃんが言った。

「まだ生きとりゃぁしたかい❗️」

「・・・・・」

お爺ちゃんに他意は無かったのだが、丸で生きているのが悪いかのような言い方に、友人は返す言葉もなく、敬礼を返したまま突っ立っていたそうだ。

物心付いた頃に母親から聞かされた話である。

・・・・・・・

終戦当時は、出征した主人の戦死の報を聞いて再婚した奥さんの元へ、戦死したはずの主人が帰ってきたという悲劇もあったのだという。

終戦後の様々な再会ドラマ・・

・・・・・・・

幼心に見た、白い服を着て兵隊さんの帽子を被った〈傷痍軍人〉・・片足や片腕が無くて、松葉杖をついている〈傷痍軍人〉の姿だけは、僕は今でも覚えている。

(傷痍軍人:戦傷やその他の公務のために傷痍を負った軍人、軍属)

(乞食:食物・金銭を恵んでもらって生活する人。物もらい) Wikipedia等から引用


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