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M-481 弥勒菩薩半面(広隆寺)

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石膏像サイズ: H.37×W.19×D.16cm(原作サイズ)
制作年代  : 7世紀頃 飛鳥時代
収蔵美術館 : 京都・広隆寺

京都市右京区太秦(うずまさ)にある広隆寺の国宝、弥勒菩薩半跏像(宝冠弥勒)です。

広隆寺は、帰化人系の氏族である秦氏の氏寺であり、平安京遷都以前から現在の地に存在していた京都最古の寺院です。聖徳太子信仰の寺でもあり、「太子建立七大寺」のひとつとされています。

この半面の原形となった弥勒菩薩半跏像(別名:宝冠弥勒)は、霊宝殿の中央に安置されており、日本に存在する仏教彫刻の中でも、最も著名なもののひとつです。1951年に国宝に指定されており、彫刻としては第1号の台帳番号となるものです。アカマツ材の塊から掘り出されており、製作当初は金箔で覆われていたことが分かっています(下腹部等にわずかに痕跡が残る)。半跏像というスタイル、素材がアカマツであること(この当時国内でつくられた仏像のほとんどはクスノキが素材)などから、朝鮮半島からの渡来像であるとする説や、日本で製作されたとする説がありますが、いまだに結論づけられてはいません。

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広隆寺・霊宝殿収蔵 「弥勒菩薩半跏像」 7世紀頃
(写真はWikimedia commonsより)


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