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K-137 ボルゲーゼの闘士胸像

石膏像サイズ: H.74×W.46×D.42cm(原作サイズ)
制作年代  : 紀元前100年頃
収蔵美術館 : ルーブル美術館
作者    : アガシアス(Agasias)?
出土地・年 : 伊・アンツィオ 1611年以前

この彫像は現在でも「剣闘士(Gladiator)」と呼ばれていますが、それは発掘当時の誤った判断で、その後の考古学的な研究から「馬上の敵と戦う兵士の彫像」であることが判明しています。Friedrich Thiersch(19世紀ドイツの古典文学者)は、この彫像を古代ギリシャ神話の英雄アキレウスに関連づけ、対峙しているのは馬に乗ったアマゾン族のペンテシレイアだったのではないかと推測しています。

17世紀からローマの名門貴族ボルゲーゼ家のコレクションの一部でしたが、1807年ナポレオンの圧力によってフランスへと売却されルーブル美術館の収蔵品となりました。台座部分に「 ドシテウスの息子アガシアス Agasias, son of Dositheus」との銘がありますが、この人物については何もデータが無く、古代ギリシャの原作者であるのか、古代ローマの複製物の作者なのかは不明です。

ルーブル美術館収蔵 「闘う兵士 通称:ボルゲーゼの剣闘士(Guerrier combattant, dit Gladiateur Borghèse )」
(写真はWikimedia commonsより)


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