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音楽感想

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2015年8月の記事一覧

普遍的な美しさ-ROTH BART BARON /Campfire

多種な楽器を取り入れた、多様な表現で描き出される雄大なサウンドスケープが、日本を越えて海外でも注目されている、2008年に結成された2人組ロックバンド「ROTH BART BARON」

声、ギター、ドラム、ピアノ、マリンバ、ウッドベース、グロッケン、ホーンが一体となって奏でる、自然の持つ圧倒的な存在に対して抱く畏敬の念に似た様な「美しさ」、そして自然の厳しい環境下でも生きる生命の輝きを感じる様な
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期待を裏切らずに、裏切ってくる-People In The Box/逆光

3ピースバンドでしか表現する事が出来ないサウンドを追求し、根幹はぶれず常に更新されていく、期待を裏切らずに、裏切ってくる楽曲を奏でる「People In The Box」

20世紀から21世紀、これから先へと時間が進んで行くと共に、忘れられ、失われたり、逆に新しく手に入れたりと、様々な要因によって変容していく人や世界。それらの変容と共に進む道が徐々にズレ行く事で、どこに向かっていくのかを憂う様な
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自然の様に無常に流れる-nhhmbase / 水辺の鼓

通常のリズムの枠に捕らわれない変拍子の中でも、更に予測不能なリズム感を持つ、異才のポストロックバンド「nhhmbase」

ギターのリフが水面にゆっくりと波紋を生み出すように、一つ一つしずくの様に零れ落ち、それに呼応する様に一本芯の通った特徴的なハイトーンな歌声が繊細に響き始め、包み込んでいきます。様々な表情を魅せる自然現象が気ままに発生しては、消えていく様に無常に流れ、ポツンと取り残され、言いよ
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気づいた時には死んでいるーamazarashi/スピードと摩擦

顔、年齢などなどの情報を全く公開しておらず、青森県出身の「秋田ひろむ」なる人物を中心としたバンドである事しか情報が公開されていない謎多きバンド「amazarashi」

ネガティブなダークさを醸しながらも、心の琴線を弾く様に突いてくる美しい旋律と、独特な響きを孕んだ、歌詞をダイレクトに伝えてくる様な歌声で歌い上げられる、文学的な歌詞は韻を踏み、どこかラップ的なアプローチを感じられます。

私自身が
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